探偵Lの映画ブログ

カナダ在住の映画&ドラマオタクが探偵気分で映画をレビューするブログ

Netflix『カレイドスコープ』実話から着想を得た!?犯罪者達の華麗なる強盗計画とその顛末を描いた、時系列バラバラな新作ドラマ

久々に一気見せざるを得ないエキサイティングなドラマをネットフリックスで見つけましたよ!

これは評価高いと思います。カナダでもリリース以来今のところずっとTOP10です(2023年1月中旬時点)。

 

映画やドラマに限らず、何でもかんでも、ハマると一気に最後まで突っ走ってしまう自分をどうにかしたいんだけど、今回は「面白いものは長く楽しもう」と自分に言い聞かせながらちびちび観ましたよ。笑

 

ハイストとか大泥棒ってなんでイチイチかっこいいんだろうね。

詐欺とか泥棒って、犯罪者の中でもなぜか流儀とかプライドとか、ロマンチックに感じさせる何かがあるのよ。

今作は、そのかっこよさだけじゃなく、”犯罪者”として生きる登場人物達の苦悩や、仲間同士の関係性も見どころ。超大物から超大金を奪って、それでめでたしめでたしなんてあるわけがないのよ。うん。

 

各エピソードのエンディングでも出てきてたけど、kaleidoscopeは万華鏡のこと。

これは万華鏡の中の景色が変わるようにそれぞれ色の名前がついたエピソードをどの順番で見ても楽しめるという構成になっています。

 

私は普通に見たけどね。(こういうところでは冒険しないタイプ)

確かに、シャッフルして見てみても面白かったと思う。でも、そうした意味は本当にあるのかしら。アイデアはいいと思うけどね。

果たしてどれだけの人がランダムに観ただろうか、と。笑

 

でも、もし、「わたくし、シャッフルして観ましたけど。」って人いたら教えてください。私は、順番バラバラにしてもう一回観てみようかちょっと迷っています。笑

 

俳優陣については、特に超人気者が出ているわけではないんだけど、それぞれの役がすごくぴったりで、それぞれの役者がみんないい味出してることがすごく印象的だった今作。

適材適所とはこのことだなと。

 

そして、キャストも最近多いあからさまな人種のダイバーシティとか押し付けてこないのに、今作はしっかりダイバーシティが活きているなと感じました。

主人公のレイはもちろんのことだけど、クールでおしゃれな女性キャストに惚れました。特にエヴァ。最初から最後まで素敵。

 

 

キャスト

レオ・パップ/レイ・ヴァーノン(ジャンカルロ・エポジート)

元やり手の金庫破り。復讐のために70億ドルの強盗計画を立てる。

レイの執念と、愛と、クールさがひたすらかっこよかったなー。枯れ専なら大好きでしょ、こういうおじさま(え)。

 

映画ファンならこの人どこかで見覚えがあるはず!今作でも彼の演技力は光ってましたよ。さすがです。濃いキャラの共演者の中でも、存在感抜群。

最近では『マンダロリアン』や『ザ・ボーイズ』などの人気ドラマで活躍中。

 

ハンナ・キム(タティ・ガブリエル)

レイの一人娘。現在はセキュリティ会社勤務。

登場した当初は芋っぽさが残る少女だったのに、途中から急にカーリーヘアが似合うべっぴんさんに大変身するキャリアウーマンなハンナ。

 

私は『YOU』の時からずっとファンなんですよ、この人。ビジュアルが最強じゃない!?

最近ではトム・ホランドと共演した『アンチャーテッド』でもかっこいい女殺し屋が素敵だったわー。YOUの新シーズンも楽しみ!!

 

エヴァ・マーサー(パス・ベガ)

レイの古い仕事仲間。本職は弁護士だが、違法行為もやってのける切れ者。
いつもクールでおしゃれなんだけど、どこか寂しさを感じる彼女。紛争の中アメリカに逃げてきた過去を持ち、弁護士として成功しつつも若い頃から怪しげな商売にも手を出すマルチプレイヤー。かっこいい。

 

とにかく彼女の魅力に終始どっぷりハマってしまいました。いつかこんなお姉様になりたいわ。レイとの、恋人のような兄妹のような愛に溢れた関係も素敵だった。

あ、そうそう、彼女のインスタ見て!さらに惚れるから!

https://www.instagram.com/pazvegaofficial/

 

いや、全キャスト載せたいところだったんですがね、どうしてもちょっと想いが溢れちゃってものすごく長くなりどうだったので、他キャストのことは以下の感想内で語っております。

どうか怒らないでください。。。笑

 

 

感想【ネタバレあり】

ストーリーの構成

どこから見ても面白いっていうコンセプトは面白かったけど、個人的には、実際にランダムに見る人は少ないと思うから、このコンセプトはちょっとだけもったいなかったかなー。

見やすい順番で言ったら、最初から順番に観始めて、後半の”レッド”と”ピンク”を入れ替えるのが時系列的にはわかりやすいかもしれないなと。

 

1話ずつに「おおっ!」ていう大事な新事実が発覚していくから、たとえ最初に計画の結果を知っても、裏切り者の正体を知ってしまってたとしても、腑に落ちる構成になっているんだと思う。

 

それはともかく、、、

この作品がただのかっこいいハイストドラマで終わらないのは、ヒューマンドラマが詰まってるところだと思う。あれだけの犠牲を払った強盗計画をやって退けても、誰も結局幸せになってないのよ。(んー、ハンナ以外?)

 

オーシャンズ11』のようにはいかないよねっていう。

仲間割れやら、裏切りやら、復習やら。。。ドラマが終わらないんですよ。

 

ロジャーへの復讐を成し遂げて、ついに刑務所送りにしたレイですら、病に蝕まれ、復習に復讐で返される最後。(多分、あれはロジャーの息子だよ。大企業の社長の息子なのにあのTシャツしか持ってないのかな。)

 

それにしてもさ、過去のロジャー&レイの相棒時代、あの若返り技術(?)すごかったわ。

本当にみんな20歳くらい若返ってるの。すごいねー、今時の技術は。

ほんと、若かりし日のエヴァがかわい過ぎたわ。笑

 

キャラの濃さ

これだけで、今作からはもう一人しか思いつかないでしょ。そうだよ、ボブだよ!!

 

最初ものすごくウザくて、「こいつすぐ死ぬだろーな」っていうフラグが立ちまくっていたボブでしたが、最後まで見るとこいつの魅力がわかってくる。

なんでジュディこんなやつと一緒にいるの?て思うんだけど、一方で彼のピュアさと不器用さを放っておけないジュディの気持ちはわからなくもない。

 

ボブというキャラクターにとっては、ハイストが終わってからが、本領発揮だった。

レイ&エヴァを追い詰めるも、レイに嵌められたあのエピソードは本当に涙なしでは見られません。切ないなー。ボブ好きかもって思っちゃったよ、最後だけ。ちょっと。

 

最後、ボブは自分を殺そうとしたのがジュディだったって知ってたのかな?知らなかっただろうな。うん、知らないままでいてほしい。泣

 

あ、余談ですが、ボブ役のジャイ・コートニー、実はこんなイケメンもできます。(画像参照)

アクセントでもお分かりのようにオーストラリア人俳優さんでございます。何気に『SUICIDESQUAD』にも出てます。

振れ幅すごい。

 

後はね、ボブの宿敵?スタン(ピーター・マーク・ケンドル)ですよ。

この人の、どこにでもいそうな普通の青年感。ルーザー感がつぼ。

同房だったレイとの友情もアツかったなー。

 

後半、妻とママが殺されちゃうシーンがあっけな過ぎて。妻は守ろうとして殺されるのに、自分はジュディとキャッキャすることしか考えていないスタンのクソぶりよ。笑

 

あとね、あんまり出番はなかったけど、運転手のRJ(ジョーダン・モンドーザ)もキュートだったな。ジュディとの関係性も微笑ましかった。

 

カッコ良すぎる女性キャスト達

冒頭でも言ったように、この映画の押し付けがましくないダイバーシティの組み込まれ方は見ていてすごく気持ちよかったです。

それだけじゃなく、女性キャラ達の活躍もかっこ良すぎるんですよ、今作。

 

エヴァ&ハンナはもう言わずもがななんだけど、薬品オタクなジュディ(ロザリン・エルベイ)の頭脳派な一面も好き。

 

レイとエヴァを執拗に追うFBIの女性エージェント、ナザン・アバッシ(ニオウシャ・ノア)は、ムスリム女性エージェントっていうのも新しく、でも彼女のキャラクターにフォーカスできる深みのあるキャラクターだった。

 

彼女、最後はトリプレッツに殺されちゃったのかなー。

執念深かったがために、知りすぎたもんねー。なんか、あっけなかったなー、悲しい最後だったよね。(見知らぬおっさんからの握手で殺されちゃうあのシーン、ちょっと金正男暗殺事件を思い出してしまったのは私だけでしょうか?w)

 

ただね、ハンナの両親がどちらもブラックの設定なのに、なぜかその後韓国人家族の養子になって韓国語も喋れて、みたいな設定は謎だったな。いる?この複雑な設定。しかも特に説明もなし。この女優さんが韓国人のクオーターだって知識が元々なければ、なんなんこの設定?ってなりそう。笑