探偵Lの映画ブログ

カナダ在住の映画&ドラマオタクが探偵気分で映画をレビューするブログ

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』賛否両論!?キャストが話題の80年代SF映画リメイク。

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お久しぶりです!

最近色々と見てはいたんですが、レビューを書く気になるような作品に出会えませんでした。

 

正直、観賞前はあまりワクワクしていなかった今作。でも、SFは大好きだし、シリーズ化するらしいという噂を聞いたため、念の為観てみることに。

ストーリー・雰囲気ともに、スターウォーズ系かと思いきや、特殊なスパイスが採れる砂の惑星デューンを取り巻く政治的な画策もあったりして、ゲーム・オブ・スローンズ的な作品だったかも。

 

デューンはまさに、かつてのアメリカみたいな状況。

搾取される先住民族(フレメン)と、利益のために侵略・占領を進めるヨーロッパ諸国(宇宙帝国の貴族たち)的な。

西暦1万年でもこんななのかー、人間って学ばないのね…

 

ティモシー・シャラメ&ゼンデイヤのダブル主演ということもあり、若手激アツ俳優たちの共演に映画ファンはざわざわしていたのでは。

でも、ダブル主演という割にゼンデイヤはシーンもセリフも少ないので、ファンとしてはちょっとがっかり。(むしろレベッカ・ファーガソンだろ!と。)

 

監督は、カナダのケベック出身『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督

『ブレードランナー2049』最高だったから今作の無機質で近未来的な雰囲気も納得。

 

作品としては155分とかなり長いけど、ストーリー的には今作は序章。

次回作は2023年(結構先)に公開が決まりました!

これからの展開に期待!!

 

 

あらすじ

デューンと呼ばれる砂の惑星で採取される特別なスパイスをめぐり、全宇宙がその支配権を狙っていた。

アトレイデス家の公爵は、デューンの管理とスパイスの採取を任されるが、そこには陰謀が仕組まれていた。

 

 

 

キャスト

ポール【ティモシー・シャラメ】

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アトレイデス家の後継者。

未来を見る能力があり、デューンやチャニ【ゼンデイヤ】のことを夢で見ている。

 

実は初ティモシー・シャラメ。

レッドカーペットとかのインタビューで、どこにでもいそうな若者みたいにヘラヘラと喋る(彼の喋り方よくコメディ番組でモノマネされてる笑)姿しか知らなかったので、今作での演技を観てイメージ変わった!憂いのあるプリンス感がぴったり!

 

ジェシカ【レベッカ・ファーガソン】

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ポールの母親だが、公爵夫人ではない。

秘密結社ベネ・ゲゼリットの出身で言葉で人を操る力を持ち、息子にも受け継いでいる。

 

こんな若い美女がお母さんなの?ていうのがまず第一印象。息子といい感じになっちゃうんじゃないかとハラハラしてしまった。笑

このお母さんは今後ストーリーが進むにつれて色々と関係が複雑になっていきそうな予感…

 

レト・アトレイデス公爵【 オスカー・アイザック】

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アトレイデス家の公爵。

宇宙帝国よりデューンの管理権を任され、家族を連れて移住することに。

 

スターウォーズのイメージとは打って変わって、今回はロイヤルファミリーなオスカー・アイザック。

大きな力を持つハルコンネン家の陰謀にまんまと巻き込まれてしまう色々かわいそうな公爵。

 

チャニ【ゼンデイヤ】

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ポールの夢に出てくるフレマンの女性。

 

ほぼスローモーション&セリフなしの登場だったゼンデイヤ。プロモーションではいつもティモシーとのペアだったから、もっと登場シーン多いと思ってたのにー!

でも、重要な役どころなのは間違い無いから今後に期待。

 

ハルコンネン男爵【ステラン・スカルスガルド】

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ハルコンネン家の男爵。

甥【デイヴ・バティスタ】とともにアトレイデス家の撲滅とデューンの占領を目論む。

 

好きなだけ食べて好きなことばっかりしてそうなわがままボディの金持ち男爵。

自分で体が動かせないからか、背骨がマシンになっていてちょっとすごい。笑

 

 

感想【後半ネタバレあり】

80年代のオリジナル作品は見ていないので、ストーリーもすべて初見での感想です!

 

終始、ゲームオブスローンを彷彿とさせる雰囲気(でもそこまでちみどろではない)。

SFというよりは、権力闘争と政治がテーマな大人の映画。

 

まず、真っ先に思ったのは…

超未来SF映画のメインキャラの名前が【ポール】と【ジェシカ】…パッとしないなー。と笑

でも、ロイヤルファミリーだし、伝統を重んじるみたいなことなのかも…?(原作はめちゃ古いし。)

 

そんなことはさておき…

 

映像、衣装、武器、建物のデザインなどなど、全部がカッコ良くてスタイリッシュで新しい!

特に、戦闘シーンで戦士たちが銃のような武器を使わないところが、個人的にはすごく良かったと思う。

銃のような武器を近未来的に使うとスターウォーズみたいになっちゃうことを理解して、あえて使わなかったんだろな。

 

ケベック州出身のカナダ人監督ってだけでも個人的には嬉しいけど、彼のどこか冷たく未気質な雰囲気が、デューンの世界観にマッチしてた。

今時な出演者が多いからってちょっと敬遠していたけど、重厚な雰囲気とミステリアスな世界観で、SF映画が苦手な人でも楽しめる作品だと思います。

 

ポールとジェシカが使う”ヴォイス”と言う特別なパワー、デューンに住む先住民フレマン、あらゆる権力闘争が面白くなりそう。

2023年の公開が待ち遠しい!!

 

 

ーーーここからネタバレありーーー

 

 

テレビやネットでティモシーとゼンデイヤが二人でプロモーションしてたから、てっきりダブル主演なのかと思いきや、実際のゼンデイヤの出演時間の短さにはちょっとぼったくられた気分。笑

セリフなしのスローモーションシーンばっかり。でも、今後のストーリーに重要なキャラクターなんだろうな。

 

実際のメインキャラだったポールの母ジェシカについては、公爵夫人かと思いきや、公爵とは未婚!

これには政治的な理由がありそう。ジェシカは秘密結社のベネ・ゲゼリットの人間だし。

今後、そこが絶対にストーリーのキーになってくるはず。女性にしか引き継がれるべきじゃない”ヴォイス”のパワーをポールが使えるようになることで、デューンをめぐる権力闘争にも影響が出そう…

 

フレマンについては、今作ではそこまで詳しく語られないけど、マーベルのワカンダ的な秘密を持っているんだろうな。ポールが夢の中で青い目をしていたり、実はフレマンと何かしらの血縁関係があるのかも。それか、フレマンは肉体改造をしてデューンの気候にアダプトしているのかも。

謎がいっぱい!!

 

最後、みんなが恐れるサンドワームをフレマンが移動用に乗りこなしていて、「やはり。」と納得してしまった。カインズ博士が逃げようとした(殺されちゃったけど)とき、そんな気がしたのよ!

 

ジェイソン・モモアが、デューンとアトレイデス家との架け橋をするんだけど、彼の髭がどんどん短くなっていって、最後はほとんど別人に。髭がないほうがハワイアンぽい!

メインキャラとして活躍するのかと思いきや、名誉の死を遂げるところが切なかったなー。

 

そしてそして、ユエ博士【チャン・チェン】の裏切りにはびっくり。

ユエ博士、最初の登場時にポールと中国語喋るシーンがなんかカッコよくて素敵。笑

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ダンカン【ジェイソン・モモア】か、スフィル・ハワト【スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン】(この人怪しかったのにー)が裏切るかも、と思ってたけど、そこか!と。

 

おデブな男爵、毎回相手の言葉を都合よく解釈して裏切るから、ユエ博士も死んじゃうんだろなーと思ったけど…やはり。

でも、レト・アトレイデス公爵に毒を仕掛けたことで復習できたのかも。あの毒の効力凄すぎ!!笑

ハラハラと倒れていく大臣?たち。男爵はしっかり生き延びてたけど。

 

そういえば、男爵の甥【デイヴ・バティスタ】が、もうそのまま『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』のドラックスにしか見えなかった。笑

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ハルコンネン家は、まさに『ロードオブザリング』と『スターウォーズ』のヴィランを足して割ったような気味の悪い一族。

でも、彼らの狙いと男爵の活躍が今後楽しみ!

 

 

今回は「序章」だとして、今後の惑星同士の政治的策略が個人的には楽しみ!

公開前に原作が読みたくなりました。