探偵Lの映画ブログ

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Amazonプライム『クライム101』感想・レビュー|クリス・ヘムズワースが断固笑わない!ヒーロー俳優大集合の本格クライム映画

※この記事には映画『クライム101』のネタバレを含みます。

 

Amazonプライムで配信中の映画『Crime 101(クライム101)』を観ました。

クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、ハル・ベリー、バリー・コーガンなど、なかなか豪華なキャスト。

 

しかも、よく見るとアベンジャーズやDC作品に出演しているスーパーヒーロー&ヴィランが勢揃いしているという、ちょっと面白い顔ぶれ。

とはいえ、今回はもちろんヒーロー映画ではありません。

 

ロサンゼルスを舞台にした、窃盗犯と刑事、そして保険会社に勤める女性を中心に描かれるクライム・スリラーです。

監督・脚本は『アメリカン・アニマルズ』などのバート・レイトン。

原作はドン・ウィンズロウの同名小説。


 

 

ヒーロー映画とはまったく違うジャンルで、彼らがどんな演技を見せてくれるのか。

そして、これがなかなか面白かった!

最近観た映画の中でも、かなり上位に入る作品でした。

 

 

「誰も傷つけない窃盗」をモットーにする男

物語の中心となるのは、クリス・ヘムズワース演じるデイヴィス。

ロサンゼルスで高級宝石を狙った窃盗を繰り返す、かなり腕の立つ犯罪者です。

 

彼には独自のルールがあり、それは「誰も傷つけないこと」。

人を殺したり、無闇に暴力を振るったりすることなく、綿密に計画を立てて仕事をこなす。

いわば、犯罪者でありながら自分なりの美学を持っているタイプ。

 

日本でいうところの、あの有名な3億円事件をちょっと思い出すような、「誰も傷つけない窃盗」という考え方。

もちろん犯罪は犯罪なんだけど、こういう設定って、どうしても犯人側に肩入れしたくなってしまうんですよね。

 

デイヴィスは非常に慎重で、仕事の準備から実行まで徹底している。

警察の裏をかきながら、ロサンゼルスの高速道路101号線周辺で窃盗を繰り返しているため、警察もなかなか尻尾をつかめない。

 

しかし、そんな彼の犯行パターンに気づき始めた刑事がいます。

それがマーク・ラファロ演じるルー。

こちらは、いわゆる現場叩き上げ系で、決して華やかなエリートではなく、地道に捜査を続ける中年刑事です。

 

一方、ハル・ベリー演じるシャロンは保険会社に勤める営業担当。

仕事では優秀なのに、年齢や社内での立場など、いろいろと不満を抱えている女性。

そんな3人の人生が、ある大きな窃盗計画をきっかけに交差していきます。

 

単純な「泥棒VS刑事」という構図だけではなく、それぞれが自分の人生の岐路に立っているところも、この映画の面白いところ。

 

派手なハイスト映画とはちょっと違う

窃盗をテーマにした映画というと、個人的には『オーシャンズ』シリーズのような、華やかでスマートなハイスト映画を想像するんだけど、今作はちょっと違う。

 

夢のある大掛かりな計画や、スタイリッシュなチームプレーを楽しむタイプではありません。

もっと地味で、もっと現実的。

窃盗の手順も、逃走も、警察との駆け引きも、かなりリアル寄りに描かれています。

だからこそ、カーチェイスや実際に窃盗を実行するシーンはハラハラする。

 

派手な演出で盛り上げるというより、状況そのものがスリリングなんですよね。

特に車を使った逃走シーンは見応え抜群。

最近のアクション映画って、CGを駆使した派手な爆発や大掛かりな演出が多いけど、こういう現実的なカーチェイスもやっぱり良い。

 

窃盗の準備から実行まで、細かい部分を見せてくれるので、犯罪映画好きにはかなり楽しめると思います。

 

LAなのに、キラキラしていないロサンゼルス

そして、個人的にこの映画で好きだったのが、舞台となるロサンゼルスの描き方。

LAが舞台というと、どうしてもセレブ、豪邸、高級車、派手なパーティー……みたいなイメージがあるんだけど、今作はそういうキラキラでケバケバした雰囲気があまりない。

もちろん高級住宅街や宝石店なども登場するんだけど、それ以上に印象に残るのは、街の普通の風景。

 

LAのホームレス問題を揶揄するようなシーンもあって、街の貧富の差を表現するような作品。

主人公も、貧困の中で育ったことになっているし、LAの影の部分を表現したかったのかなと。

 

道路、駐車場、オフィス、住宅街。そこに暮らす人たちの日常。

そして、リッチな人たちと、そうではない人たち、その中間にいる人たち。

みんなそれぞれ、自分の仕事や生活に必死になっているわけ。

 

今作の主要人物はみんな中年世代で、それぞれ人生の壁にぶつかっている。

若者が夢を追いかける青春映画ではなく、ある程度人生を重ねてきた大人たちが、今の自分に満足できず、何かを変えようともがいている話でもあるんですよね。

 

犯罪者も刑事も保険会社の営業も、立場は違えど、結局みんな自分の人生をどうにかしようとしている。

そういう意味では、単なるクライム映画というより、人生ドラマとしても楽しめました。

 

クリス・ヘムズワースが全然笑わない!

そして、今回のキャストについて。

まずは主人公のデイヴィスを演じるクリス・ヘムズワース。

いや、クリス・ヘムズワース全然笑わないじゃん!笑

 

私の中では、どうしてもアベンジャーズ、『マイティ・ソー 』のイメージが強いし、どっちかっていうと笑顔がかっこいいイケメン俳優なの。

ソーも、明るくて、豪快で、ちょっとお茶目なところもあるキャラクター。

でも今回は、終始かなり無表情。

 

冷静で、几帳面で、感情をほとんど表に出さない男。

クリス・ヘムズワースが一度も笑わない映画を観たの、これが初めてかもしれない。

同じ俳優なのに、役柄が違うだけでこんなに印象が変わるんだなと。

筋肉ムキムキのヒーローというイメージから離れて、静かな犯罪者を演じているのが新鮮でした。

ただ、個人的にはもう少し感情が見える演技でもよかったかな、とは思う。

でも、あの徹底した無表情もデイヴィスという人物には合っていたのかも。

 

相変わらず狂人役が似合うバリー・コーガン

そして、バリー・コーガン。

この人は本当に、こういう役が似合う。笑

演じるのはオーモンという若い犯罪者。

デイヴィスとは対照的に、かなり危うくて、予測不能なタイプ。

自分の欲望に忠実で、どこか壊れているような雰囲気がある。

バリー・コーガンって、普通にしていても何となく不穏な空気があるというか、目の奥がちょっと怖いというか……。

もちろん役柄によるところもあるんだけど、こういう狂人役を演じさせると本当にいい味が出る。

デイヴィスの「誰も傷つけない」というルールとは正反対の存在で、二人の対比も面白かった。

彼が出てくると、何か起こるんじゃないかと身構えてしまう。

こういうキャラクターがいると、物語に緊張感が出ますね。

 

マーク・ラファロ、また刑事役なの?笑

そしてマーク・ラファロ。

こちらはルー刑事役。

……いや、何度目?ってくらい定番になった刑事役じゃないですか。笑

ごめん。

もちろん、ハルクのイメージも強いんだけど、こういう疲れた中年刑事も本当に似合う。

今回は、仕事に人生を捧げてきたような男で、家庭や自分自身の人生にもいろいろと思うところがある。

派手なアクションをするタイプではなく、地道に捜査を続けて、少しずつ犯人に近づいていく。

クリス・ヘムズワースのデイヴィスとは、まさに対照的な存在。

二人とも仕事に対しては非常に真剣で、自分なりのルールや正義を持っている。

こういう、犯人と刑事の間にある妙な共通点を描く作品は好きです。

ちなみに、マーク・ラファロとクリス・ヘムズワースといえば、MCUではハルクとソー。

今回は二人ともまったく違う立場で共演しているわけで、そういう意味でもちょっと面白いキャスティングでした。

 

ハル・ベリー、こんな美しい53歳いる?

そして、ハル・ベリー。

今回の役は、保険会社で働く営業担当シャロン。

社内では年齢を理由に軽く扱われたり、若い世代にポジションを奪われそうになったり、仕事でもなかなか報われない。

こういう中年女性のリアルな悩みを描いているのは良かったと思います。

 

ただ……

こんな美しい53歳、いないって。笑

いや、もちろんハル・ベリーが美しいのは昔から知っているけど、改めてすごい。

 

53歳のお局営業役という設定なのに、画面に映るたびに「いや、綺麗すぎるでしょ」と思ってしまう。

役柄としては、仕事にも人生にも不満を抱えている女性なんだけど、見た目の説得力がすごい。笑

 

とはいえ、単なる脇役ではなく、物語の重要なキーパーソン。

彼女自身も人生を変えたいと思っていて、デイヴィスとの出会いによって大きな決断を迫られることになります。

 

ディヴィスとマヤの恋が尊い

そして、個人的に好きだったのが、デイヴィスとマヤの関係。

クライム映画なので、恋愛要素はそこまで期待していなかったんだけど、二人のラブストーリーはなんかピュアで良かったなぁ。

 

変にドラマチックに盛り上げすぎないところが良い。

犯罪や駆け引きが中心の物語の中で、こういう素朴な人間関係が入ってくると、ちょっとホッとする。

 

ツッコミどころはある。でも終わり方は気持ちいい!

もちろん、細かいところを見ればツッコミどころもあります。

登場人物の行動に「いや、それはちょっと無理がない?」と思う場面もあるし、展開が都合よく進む部分もある。

でも、そこまで気にならなかった。

 

何より、最後が気持ちいい。

クライム映画って、どうしても後味が悪かったり、救いのない結末だったりする作品も多いけど、今作は最後にちゃんと爽快感がある。

 

もちろん、すべてが完璧に解決するわけではないし、登場人物それぞれの人生にもいろいろある。

それでも、観終わったときに嫌な気持ちが残らない。

個人的には、こういう終わり方は好き。

あれだけハラハラさせておいて、最後に気持ちよく着地してくれるのはありがたい。笑

 

まとめ:よくあるハイスト系の派手さはないけど、かなり面白い大人のクライム映画

『クライム101』、正直、観る前はここまで面白いとは思っていませんでした。

 

ヒーロー映画のイメージが強い俳優たちが出演していることもあって、最初はキャスト目当てで観始めた部分もあるんだけど、ストーリーもしっかり面白かった。

派手なハイスト映画とは違って、かなり地に足のついたクライム・スリラー。

 

ロサンゼルスの街並みも、登場人物たちの生活も、どこかリアル。

そして、犯罪者、刑事、保険会社の営業という、それぞれ違う立場の人たちが、自分の人生をどうにかしようともがいているところも良かった。

 

クリス・ヘムズワースの無表情、バリー・コーガンの狂人っぷり、マーク・ラファロの安定の刑事役、そしてハル・ベリーの美しさ。笑

 

脇役も含めて、キャストそれぞれがいい味を出していました。

特に、デイヴィスのパートナーのおじいちゃんもいい味を出していて、脇役がちゃんと魅力的。

こういうメインストーリー以外の人物にも生活感がある作品は、観ていて楽しい。

 

個人的には、最近観た映画の中でもかなり上位に入る面白さ。

大作ヒーロー映画や派手なアクションに少し飽きてきた人にもおすすめしたい作品です。

 

派手さはないけど、最後までしっかり楽しめる。こういう大人向けのクライム映画、やっぱりいいな。

 

 

評価:★★★★☆ 4.2/5.0

映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』感想・ネタバレ。大人になった不憫すぎるピーターと新しい展開

※この記事には映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』のネタバレを含みます。

 

 

 

 

トム・ホランド主演の『スパイダーマン』シリーズ最新作、『Spider-Man: Brand New Day(スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ)』を観てきました。

 

前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、ピーター・パーカーの存在を知る人がいなくなるという、かなり衝撃的な結末になりました。

MJも、ネッドも、ハッピーも、ピーターのことを覚えていない。

世界を救うためとはいえ、ピーターがすべてを失ったところで終わった前作。

 

そんなピーターが、一体どんな「新しい日(Brand New Day)」を迎えるのか。

かなり気になっていた作品です。

監督は『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のデスティン・ダニエル・クレットン。

出演はトム・ホランド、ゼンデイヤ、セイディ・シンク、ジョン・バーンサル、マーク・ラファロなど。

 

お馴染みの顔ぶれに、『ストレンジャー・シングス』のセイディ・シンクが加わり、彼女が一体どんな役なのかも公開前から気になっておりました。

 

そして実際に観てみると……

今回の『ブランド・ニュー・デイ』、これまでのMCU版スパイダーマンとはちょっと違う。

もっと孤独で、もっと大人になったピーター・パーカーが描かれていました。

 

てか、トム・ホランド、体めちゃ作ってきてる!!腹筋なんてもはや8パックくらい割れてたよ。笑

そして、もう10年近くスパイダーマンをやっているのに、まだ学生役いけるメインの仲良し3人組もすごいなと。笑

シリーズが続くことを想定して、その辺も考慮してキャスティングするのかな、最初……。

 

「誰にも知られていない」ピーター・パーカー

前作『ノー・ウェイ・ホーム』の出来事によって、ピーター・パーカーの存在を知る人はほぼいなくなりました。

もちろん、ピーター本人はすべてを覚えている。でも、周りの人たちは覚えていない。

この設定が、今回のピーターを大きく変えているんですよね。

これまでのピーターは、学校生活があって、友達がいて、MJとの恋があって、その一方でスパイダーマンとして街を守っていた。

「普通の高校生」と「スーパーヒーロー」の両方をやろうとしていたピーター。

でも今作では、学生ではなくなったこともあり、その「普通」の部分がかなり薄くなっています。

誰にも知られず、誰にも頼らず、ニューヨークの街を守るスパイダーマン。これが、超孤独。そして、そんな生活をピーター自身が受け入れているようにも見えるのが、ちょっと切ない。\

そして今回は、アベンジャーズの一員として世界を救うヒーローではなく、ニューヨークの街で人を助けるヒーロー。

私はやっぱり、スパイダーマンはこういう立ち位置が好きだな。

宇宙規模の戦いももちろん面白いんだけど、ビルの間を飛び回って、街中のちょっとした事件に首を突っ込んで、人を助けている。

「親愛なる隣人」であって欲しいのよ。それこそがスパイダーマンだと思う。

MJとピーターの恋が切なすぎる

そして、やっぱり気になるのがMJ。

ピーターはMJを愛している。でもMJにとっては、ピーターは「知らない人」。

今作では、その二人のラブストーリーも見どころだったな。

 

MJがピーターのことを思いっきり振るシーン。

あれは……ピーター、可哀想すぎる。。。

観ているこっちまで「やめてあげて……」となる。

 

本人からすれば、愛している女性に、自分の存在すら知らない状態で拒絶されるわけですから。しかもピーターはMJとの過去を全部覚えている。

この温度差が本当に切ない。

 

ただ、私ずっと思ってたんですけど、

無理に誘拐みたいなことしなくても、偶然を装ってまた出会って猛アタックすればいいのでは?

って。笑

 

もちろん、物語としてはそう簡単にはいかないのは分かる。

ピーターが自分の正体や過去を隠していることにも意味があるし、MJを危険に巻き込みたくないという気持ちもある。

でも観客としては、「いや、普通にもう一回好きになってもらえばいいじゃん」と思ってしまう。笑

 

そして何より、トム・ホランドとゼンデイヤ。

二人のことは好きなんですよ。

好きなんだけど……

実生活で結婚した二人だという事実が、どうしても頭をよぎる。笑

これ、私だけじゃないと思う。

 

映画の中では「記憶を失ったMJ」と「MJを愛しているピーター」なのに、観ている側は、

「いや、この二人、現実ではカップルなんだよな……」

と、なぜか意識してしまう。

おかげで、以前のピーターとMJの恋愛シーンほど感情移入できなかった。笑

 

二人とも好きだし、二人の演技が悪いという話では全然ないんだけども。

むしろ、現実の二人の関係を知っているからこそ、作品の中の「完全に他人」という設定に、こっちの脳が勝手に違和感を覚えてしまうんですよね。

これはもう、観客側の問題です。笑

 

セイディ・シンクが可愛い。そして怖い

今回、個人的にかなり楽しみにしていたのがセイディ・シンク。

『ストレンジャー・シングス』のマックスが好きなので、今回の出演は嬉しかった。

そしてやっぱり……可愛い。

 

そして迫真の演技もいい。

可愛いだけじゃなくて、感情が爆発したときの迫力がすごい。

今回のジーンというキャラクターは、これまでの「ジーン・グレイ」のイメージとはちょっと違うタイプに感じました。

 

これまで映画でジーン・グレイを演じてきたファムケ・ヤンセンやソフィー・ターナーとはまた違った雰囲気。

セイディ・シンクの持っている、少女感というか、ピュアな感じが、今回のジーンには合っていたと思います。

今後どうなっていくのか、かなり楽しみ。

 

そして、ジーンの能力の見せ方も面白かった。

特に、ジーンが憑依?したような状態で見せる、あのダンスみたいなコレオ。

あれ、めちゃくちゃ印象に残りました。

 

普通の「超能力を使って敵を吹っ飛ばす」ではなく、身体の動きそのものが異様。

ちょっと不気味で、ちょっと美しくて、でも怖い。

 

こんなことできる人がリアルにいたら、絶対怖いよなー。

と思いながら観ていました。

人間の身体ではあり得ない動きをしながら、周囲を完全に支配してしまう。

ジーンの「人間とは違う存在感」を表現するには、かなり面白い演出だったと思います。

 

ジーンとMJのシーン、あれは残酷すぎる

ただし。

ジーンに関しては、どうしても言いたいことがある。

MJのフリをしてピーターにキスするシーン。

あれは……残酷以外の何物でもない。いや、ダメでしょ。

 

ピーターにとってMJは、自分の人生の中でも一番大切な存在。

そのMJの姿を利用して、ピーターの感情につけ込む。

 

あのシーンで一気にジーンに引いた人、絶対いると思う。

そして、その後にジーンの生い立ちや苦しみが描かれても、

「うーん……でも、さっきのアレがなぁ……」って、あまり同情できなかった人もいるはず。笑

 

もちろん、ジーン自身も何かに苦しんでいて、単純な悪役ではない。

彼女の境遇や、そうならざるを得なかった背景には同情できる部分もある。

でも、人の心を利用してしまった瞬間に、観客からすると一線を越えた感があったなーあのシーンは。

 

スパイダーマンとパニッシャーの組み合わせが良い

そして今回、個人的にかなり好きだったのが、ジョン・バーンサル演じるパニッシャー。

スパイダーマンとパニッシャー。

 

どちらも犯罪と戦うヒーローなのに、戦い方はまったく違う。

スパイダーマンは基本的に「人を助ける」ヒーロー。

 

一方でパニッシャーは、犯罪者に対して容赦がない。

この二人が同じ作品に出てくるというだけで、かなり面白い。

そしてジョン・バーンサルのパニッシャー、渋くてよかったなー。

 

スパイダーマンとのやり取りにも、二人の価値観の違いが出ていて良かったです。

最近のヒーロー映画では定番になってきている「善と悪はそんなに単純に分けられない」というテーマも、ここに出ていたんじゃないかと思います。

 

誰かを守るために暴力を使うことは、本当に正義なのか。

逆に、相手を殺さないことが本当に正しいのか。

交わることのなさそうな友情。

 

でもなんか、最後の病院のシーンは急に仲良くなりすぎじゃね?と思ったけど。笑

 

そして、ついにX-MENの世界へ?

今回の『ブランド・ニュー・デイ』でもう一つ大きなポイントなのが、X-MENにつながる要素。

 

そう。

あのジーン・グレイです。

ジーン・グレイといえば、これまで映画ではファムケ・ヤンセンやソフィー・ターナーが演じてきた超重要キャラクター。

X-MENファンとしては、これはかなりテンションが上がるポイントなのでは。

 

MCUにはすでにアベンジャーズの世界があり、そこにX-MENが加わっていく。

今回の『ブランド・ニュー・デイ』は、単なるスパイダーマンの続編というだけではなく、これからさらに広がっていく世界への橋渡しのような作品にも見えました。

 

アベンジャーズとX-MENが今後どうつながっていくのか。

そしてスパイダーマンがその世界でどんなポジションになっていくのか。

これは普通に楽しみ。

 

ハルクも登場。でも今回はちゃんと「スパイダーマン映画」

マーク・ラファロ演じるハルクも登場。

MCUファンとしては、こういう人気キャラクターが出てくるだけでテンションは上がります。

ハルクとの戦いもかなり迫力がありました。

 

ただ、今回の作品で良かったのは、これだけアベンジャーズ関連のキャラクターが登場しているのに、ちゃんと「スパイダーマンの映画」になっていたこと。

ハルク、パニッシャーなど、人気キャラクターがちょこちょこ出てくる。

でも、彼らがピーターの物語を奪ってしまう感じではない。

 

あくまで中心にいるのはピーター・パーカー。

ここは個人的にかなり良かったです。

最近のMCU作品って、キャラクターが増えすぎて「結局誰の映画なの?」となることもあるので。今回はそこが比較的しっかりしていた印象。

 

ちなみにですが、ブラックウィドウのお風呂のシーンもよかったなー。

英語だとロシア語訛りの彼女。”Big potato”と”Small potato”の言い回しが様になってて面白かったんだけど、日本語はどうなのかな?大きなポテトと、小さなポテト?

それとももっと日本語に合う表現に翻訳されたんでしょうか・・?

 

ザ・ハンドとの戦闘シーンが超クール!

そしてアクションで一番好きだったのが、監獄?でのザ・ハンドとの戦闘。

ここ、めちゃくちゃカッコよかった。

 

ザ・ハンドは、ちょいちょい日本語を喋ったり、忍者集団のように描かれていたりするんだけど……

私には中国系の剣術っぽく見えました。笑

まあ、それはそれでカッコ良し。

 

複数の敵が一斉に襲ってくる中で、スパイダーマンが縦横無尽に動き回る。

スパイダーマンの「身体能力の高さ」を活かしたアクションになっていて、かなり見応えがありました。

糸を使って敵を拘束したり、壁や天井を利用したり。

やっぱりスパイダーマンのアクションって、普通の格闘技とは違って「空間を全部使う」のが面白い。

今回の戦闘シーンは、その魅力がかなり出ていたと思います。

 

トム・ホランド版スパイダーマンの「第2章」

『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』を観終わって感じたのは、

これはトム・ホランド版スパイダーマンの第2章の始まりなんだなということ。

 

これまでのピーターは、アイアンマンに出会い、アベンジャーズに参加し、世界を救い、そして最後にはすべてを失った。

 

高校生だった少年が、ヒーローとしても人間としても成長していく物語でした。

そして今作では、その先。

誰も自分を知らない。

頼れる人もいない。

それでもスパイダーマンとして街を守る。

 

「普通の人生」を失ったピーターが、それでもヒーローとして生きることを選ぶ。

そう考えると、タイトルの「Brand New Day」という言葉も、なかなか意味深。

 

過去をリセットしたというより、過去を背負ったまま、新しい人生を始めるという感じがしました。

そして、そこにパニッシャーやハルク、さらにX-MENにつながる要素まで入ってくる。

スパイダーマン自身の物語を進めながら、MCU全体も次のステージへ進んでいる。

そんな印象です。

 

個人的には、派手なクロスオーバーだけを見せるのではなく、「孤独なピーター・パーカー」という原点に戻りつつ、これからのMCUにつなげていくという方向性はかなり好き。

ピーターにはピーターの物語があってほしい。

でも、同時にこの先、X-MENやアベンジャーズとどう絡んでいくのかも見たい。

という、なかなか贅沢な悩み。

 

そして何より、

ピーター、もう少し幸せになってもいいんじゃない?

とは思う。笑

MJには振られる。

ジーンにはMJの姿を利用される。

誰にも自分の存在を覚えてもらえていない。

それでも街を守る。

……改めて書くと、めちゃくちゃ可哀想じゃないか、ピーター。

 

でも、そもそもスパイダーマンはMCUの中でも一番と言っていいほど普通で不憫なティーンのキャラクターなんで、そんな「親愛なる隣人」ピーター・パーカーが、私はやっぱり好きです。

 

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ 』興行収入低め?シリーズ3作目のネタバレ解説

正直、今作のストーリー展開はちょっと期待と違った。

今作から、もうパンドラでの話っていうより、”ジェイクの家族の話”になってきてます。

シリーズ化すると仕方のないことなのかもしれないんだけど、世界観で驚かせてくれなくなってきた。

 

もちろん、CGとかアクションは相変わらずすごいし、あの世界のクオリティは本当に圧倒的なんだけど、今回はそこに没入するというより、ジェイク一家を中心にした物語がいちばんの軸になったストーリー。

 

ちなみにね、日本版ポスターの文言、全部嘘ですよ!!笑

パンドラの真実の話なんて出てこないし、”炎の決戦”起きてないし!!

ちょっとひどいクリックベイトですよ、これ。笑

 

ちなみに前作は、日本帰国時に日本語で観ました。

当時、ケイト・ウィンスレット全然わかんなかった。


 

 

鑑賞前、今作について知ってたことは、今度は火だぞ、ってことと、、、笑

あと、こっち(北米圏)でバズってたミーム。

灰の女王とクオリッチ大佐の2ショットに対して、
『白人MAGA旦那と、そのアジア人妻』みたいなやつ。苦笑

これ↓↓

 

 

トラブル引き寄せ家族

ただ、その家族が、とにかくトラブルメーカーなわけ。

ジェイクたちといることで、平和に暮らしていた部族が争いに巻き込まれてしまったり、犠牲が出てたり。

特に風の商人たちは、見ていて「これ完全にジェイクたちのせい…」って思っちゃった。

(水の部族も然り)可哀想すぎよ。

 

ちなみに、今作の個人的なピークは、風の商人たちの気球のシーンです。

美しすぎる!!こういうのもっと見たかった!!(海の生物も好きだけど)

 

ジェイク自身も、すごく頑張ってるのは分かるんだけど、結果的にいろんな犠牲のきっかけになっているわけで。

それが終始モヤモヤ。彼らの子供も巻き込まれてるのよ、結果的に!!

 

周りからヒーローのように見られている場面もあるけど、全部の発端あなたじゃん?っていう。

大きい鳥と仲良くなったりして称賛されてる場合じゃなくて、自分だって元人間なんだから、「もう少し慎ましくに暮らせ」と。

 

ファイヤー&アッシュ

今回のテーマ、“ファイヤー&アッシュ”。

タイトルから想像してたよりは、その要素は控えめだった印象かな。

 

前作の”ウォーター”と区別したかったのかもしれないけど、

そもそもパンドラは資源豊富な星なわけだから、ファイヤーがどれだけ勢力あるのって思った。

 

案の定、 灰の女王ヴァランたちの一族は、海賊的な集団だったしね。

住処を自然に奪われて、精霊の母エイワを恨んでる集団。

灰の女王ヴァランは、すごく印象的だった。圧と美しさ、存在感強め。

だからこそ、もう少し物語の中で活躍する場面があってもよかったかなー。


不憫なやつら

今作は、とにかく、スパイダーが不憫な話。

彼、何をしたっていうのか!!

 

ジェイクとネイティリにとっては“家族のような存在”のはずなのに、

兄の死以降疎まれ、時には殺されかける。

それでも最後まで味方でいようとする、可哀想なスパイダー。

 

そして、キリの覚醒によって助けられ、

パンドラに対応できる体になったにも関わらず、

実験台&(ナヴィにとっての)不都合分子にされてしまう、可哀想なスパイダー。

 

一方で、クオリッチ大佐。

もはや彼は、“呪いのアバター”みたいな存在になっている。

今回は、息子への愛や、軍隊での立場の不安定さが見えてきて、

自分と同じアバターでも、ナヴィの世界に入ったジェイクの生き方を認められない彼の孤独を感じた。

 

親子揃って、なんと不憫な、、、

スパイダーへの気持ちも含めて、いつか報われてほしいな。

 

スパイダー(人間としてナヴィと生きる)とジェイク(アバター)の違いを映すことで、

ダイバーシティ社会の難しさと美しさ、本人たちの葛藤。

そう言ったものを描きたい雰囲気は伝わってきた。

 

ただ、今回のテーマは家族愛だけど、私はもっとパンドラの世界観に浸りたかったかな。

あの空気感とか、神秘性とか、圧倒的な映像美がすごいのよ。

CGもアクションも完璧なのに、それを説明してもらえない勿体無い。

 

デジャブ

前半の風の商人とのバトルシーンは女王様の登場とか、カッコよかったけど、

後半の大合戦になると、どこか見覚えのある流れが続く今作、、、

 

海上の戦いで、人間たちの軍隊が相手で、家族を人質に取られて、

スパイダーがまた間に入ってきて、、、前作とほぼ同じじゃん!!

 

ここで一気に、「このシリーズ、今後どこまで期待していいんだろう」という冷めた視点に。。。

 

人vsパンドラ

人間って、なんでこう身勝手なんだろう。

そして、ハリウッド映画ってどうしてこう戦争させたがるんだろう。

 

アクション映画だからしょうがないけどさ笑 

平和とか対話とかは存在しないのよ笑

 

こういう違和感って、実は昔からあって。

 

例えば 『アベンジャーズ/エンドゲーム』の“Avengers Assemble!!”のシーン。

多くの人が熱狂したあの瞬間で、私はどこか冷めていた。

戦いに向かっていく高揚感よりも、「結局戦争か」という気持ちの方が強かった。

今回も、それに近い感覚だったのかもしれない。

 

最後に

なんか、この後2作制作予定らしく、

5作目(最終章)は2031年の年末に公開予定だと!?

そこまで長引かせるのは無理ある。

 

1作目がすごい大成功だったから、グリーディーになっちゃったのはわかるけど、

ちょっと時間かけすぎよ。

 

キリ役の シガニー・ウィーバー も、

クオリッチ大佐役のステファン・ラングも

もう70代半ば。

 

ちなみに今作は、前作の半分ほどの興行成績。

CGのクオリティを鑑みると制作費すごいだろうし。

最後までやり切れるのだろうか。。。

 

 

この感じだと、次の世代のストーリーになっていくのかな?

最終的には、人間とナヴィがちゃんと共存できる未来が描かれたらいいな、って思う。

 

私の予想では、キリがメインキャラクターになる!!

でも役者は変わるだろうな。

 

なんだかんだ、次回作も見ると思うけど、

あんなに神聖で伝説的な映画だった『アバター』が、

なーんか残念なシリーズになってしまうのはやめてほしい!!

ジェームズ・キャメロンよ、頼んだ!!