探偵Lの映画ブログ

カナダ在住の映画&ドラマオタクが探偵気分で映画をレビューするブログ

Disney『ミラベルと魔法だらけの家』音楽が最高!!コロンビアが舞台のディズニーミュージカル映画

f:id:mobayuri:20220101074533j:plain

ついに観ました!

カラフルでハッピーなファミリーの映画、『ミラベルと魔法だらけの家』!!

 

原題は『Encanto(エンカント)』。

”Encanto”とは、スペイン語で「魅力」とか「魔力」と言う意味。

邦題になると一気に長くなる近頃のディズニー映画。笑

 

北米ではこのブルーノの曲がめちゃくちゃ人気です。

www.youtube.com

 

確かに、めちゃキャッチーで楽しい曲。このサムネ怖いけど笑

一度聞いたら頭が離れなくなります!!わたしも数日は頭の中で歌ってました。

ブルーノーノーノーノーノ〜〜〜〜♪

 

コロンビアが舞台で、スペイン語のセリフや南米らしいトーンの音楽がハッピーな気分にさせてくれる心温まる映画でした。南米ってファミリーの絆が強いイメージがあるけど、主人公のミラベルが住んでいる家も、3世代分のいとこまでが一緒に住んでいる魔法の家が舞台です。

 

ディズニーのアニメーションは、質感とか色合いとかが毎回きれいになっていってて、びっくり!!

今作は特にカラフルな衣装やその質感にも注目!!

 

 

ストーリー

ミラベルの一家マドリガル家が住む魔法の家エンカント。そのパワーの源であるキャンドルによって、家族はみな特別な才能を与えられていた。しかし、ミラベルには何の才能も与えられず…

 

 

感想【ネタバレあり】

 

 

うっとりするような色彩と、ハッピーなミュージックがとにかくかわいい今作。

『アナ雪』のスタッフが作ったっぽいキャラクターデザイン。(実は『モアナ』らしい。)

 

南米つながりの『リメンバー・ミー』にも似た音楽、そしておばあちゃん強し。笑

 

最近のディズニー映画は、マイノリティを含むあらゆるカルチャーにもしっかり焦点を当てながら作られている映画(『ラーヤと龍の王国』とか)が多くて、国際文化のいい勉強にもなると思う。笑

そして、人の『弱さ』にも寛容になっているような気がする。

 

主人公のミラベルは、特別な一家に生まれながら、一人だけ魔法のちからを与えられず、形見の狭い思いをしてるんだけど、それを表に出さず気丈で健気な家族思いの女の子。

 

ある日、魔法の家エンカントが崩壊していくヴィジョンを見たことで、その真相を探ろうと、一家の”除け者”になってしまった叔父のブルーノを探す。

 

ブルーノは未来を見る力を持ってるんだけど、彼の予言は良いものばかりではなくて、逆にいろいろな人からの反感を買ってしまっていた。悪気無いのに嫌味なことしちゃう不器用な人いるよねー、ブルーノはその典型。ちょっとかわいそう。

 

ミラベルがエンカントを崩壊に導くと言う予言をしたブルーノは、それを受け入れないおばあちゃんと仲違いし、ミラベルを悲しませないよう家を出ていってしまっていた。

と思わせつつ、実は壁の裏にひっそり住んでる。笑

 

英語版でブルーノの声を担当したのは、アメリカドラマ&映画でヒスパニック系のバイプレイヤーとして有名なジョン・レグイザモ。

f:id:mobayuri:20220101082014j:plain

この人結構好き。悪い役も良い役もどっちも上手い!

 

しかし…

 

正直、ここからのストーリーはあんまりしっくり来ず。

ミラベルが家の崩壊に関わってると言いつつ、その確かな原因は一切不明だし、そもそもこの魔法の家の原動力だったキャンドルがどうマジカルなのかもいまいちわからなかった。

 

家はそれぞれの部屋がものすごく広くてめちゃくちゃ快適で各ギフトに合わせて作りも特別なんだけど、それが全部謎のキャンドルから来ているとは、うーーーん。

 

と言うか、極端なことを言ってしまうと、なぜこのマドリガル家だけが特別なパワーに守られた豪邸で、特別な力を与えられているんだろうか、と言うところもしっくり来なかった。

ちょっとずるいよなー、と。笑(おじいちゃんが犠牲になったのはわかるけど、リアリティを考えると犠牲者は一人じゃなかっただろうに、とか考えてしまった。。考えすぎ!?)

 

てな感じで、ストーリーや設定はちょっとゆるゆるな気はしたんだけど、アニメーションの美しさとミュージカル要素で全てはカバーされてしまった(私的に)笑

 

家族のキャラクターもそれぞれ個性的で魅力的だったし、ミュージカルシーンが楽しくて、十分楽しめた。

 

 

まとめ

最近はすごい数の映画やドラマが量産されてて、一つ一つの作品に浸る時間は短くなってきてると思うけど、今作のような細部までこだわって、色彩も豊かなアニメーションはやっぱりすごいなーと思う。

 

家族で楽しめること間違いなしの、ハッピーな映画でした!!

 

 

Netflix『トゥルー・ストーリー〜嘘と真実〜』ケビン・ハートがそのまま本人役!?の残念サスペンス…

f:id:mobayuri:20211207034416j:plain

正直、あまり期待せずに観始めたのですが…

本当にその期待通りになりました。笑

 

 

キャスト

f:id:mobayuri:20211207041216j:plain

キッド【ケビン・ハート】

コメディアンとして大成功し、地元のフィラデルフィアに映画のプロモーションのため帰省。しかし、金にだらしない兄の登場でトラブルに巻き込まれる。

 

出演作:『ジュマンジ』、『ライド・アロング~相棒見習い~』など

カールトン【ウェズリー・スナイプス】

 

キッドの兄。トラブルメイカーで、計画していたレストランの経営もうまくいかないため、成功した弟に頼る。

 

出演作:『ブレイド』『ザ・シューター

 

 

感想【ネタバレあり】

コメディアンとして成功した弟と、その弟に金をせびるだらしない兄。

兄弟の確執と複雑な関係性、弟キッドの名声が面白く絡み合いそうなストーリーではあったんですが…

浅いんだよなー。笑

 

ミステリー好きにはなんとも物足りない作品でした。

 

サスペンス!?なの!?

一番最初、キッドがバーでいい感じになった美女が、ベッドで死んでる!!てなったシーン。もうすでに怪しすぎる。笑

 

誰も死体を確認しないし、寝起きかつ信用ゼロなはずの兄の言葉を鵜呑みにする主人公キッド。そして言われるがままに謎の死体処理係を信用して、そのまま仮眠。笑

 

ここまで見て、これ実はコメディなんじゃないかと思ってきた私。笑

 

死体処理係を称したアリを殺してしまうシーンから、少しずつストーリーに変化は出てくるんだけど、すでにキッドがまともなやつじゃないことはわかってくる。

 

アリを探してカールトンに連絡してくるギリシャ系マフィアの兄弟は、漫画に出てきそうなインテリ系&体育会系の兄達。

これもコメディぽい。。。

 

正直、一番楽しめたのはキッドとカールトンの会話だったり、キッドのファッションだったり。

兄弟の会話は、クールないわゆる”ブラックイングリッシュ”で、この絶妙なやりとりって黒人さんたちならではでかっこいいんだよなー。

 

ケビン・ハートのまんま

ケビン・ハートは相変わらず叫びまくるキャラではあるんだけど、途中から(結構最初の時点で)コメディなのか本気なのか分からない。笑

パニックで兄と言い合いになるシーンも、何故か面白く見えてしまう…

この人はやっぱり、ジュマンジとかのコメディ系が合ってると思うな。

 

作品中、超人気コメディアン(まさにケビン・ハートそのまんま)のキッドが「有名人も大変なんだよー」「お金が全てじゃないんだよー」みたいなことを繰り返し言うんですが、結局お金でなんでも解決しようとする(兄の借金も速攻お金で解決、名声を利用して熱狂的ファンのジーンを騙すし。)…

なんの説得力もないぞ!!笑

 

アメリカ版出川みたいなポジションである彼がサスペンスでシリアスな役をやるなら、完全に予想外な役所を見たかったかも。

シリアスでダークなケビン・ハートも見たい!!

 

兄・カールトン

ケビン・ハートのことをボロボロに言っておきながら、兄役ウェズリー・スナイプスはすごく良かったと思う。

だらしなく気まぐれ、でも愛嬌のある兄カールトンをうまく演じきってた。

 

彼の役所は、弟相手にこれだけの悪巧みをしていながら、なぜか憎めないというのがすごい。

ブレイドの時のクールな姿もかっこいいけど、歳を取った彼の演技力も磨きがかかっていたかと。

 

ただ、最後の最後がやたらとあっけなくて、それがひたすら残念。

キッドは結局悪いやつだったんだなと。笑

 

まとめ

最初からどんなストーリーになるかは想像がつくんだけど、最後だけは予想外だった。

 

つまりはキッドが一番悪いやつなんだな。多分。

兄カールトンは最後まで「俺がなんとかする」って言ってるのに。兄はただひたすら不器用でよくの強いかわいそうな人だった。

 

あのラストはちょっと冷たいなー。

しかもスタッフもみんながあっさり信じてるのも謎。

 

その辺りを考慮したとしても、3/10の評価かな。

ケビン・ハートのもっとシリアスな役が見たい、よろしく、ネットフリックス。

Netflix『ラブ・ハード』オンライン恋活中の男女に贈る。心温まるクリスマス映画。

f:id:mobayuri:20211108034157j:plain

もうホリデイ映画!?とも思ったけど、『シリコンバレー』のジアン・ヤン役が最高だったジミー・O・ヤンが主演のラブストーリーというところに興味があり、しかもカナダでは初登場後すでに1位だったことから、早速観てみました。

 

ネトフリのクリスマス映画は当たり外れが激しいから、あんまり期待はせずに観始めたのだけど、コメディとして面白いし、主人公ナタリー役のニーナ・ドブレフがスタイル抜群でかわいいし、何よりストーリーが染みる!!

 

最後はちょっと涙ぐんでしまいました。

 

オンライン恋活の葛藤と、コンプレックスを抱えながらも恋がしたいキャラクター達の純粋な想いに心温まるラブコメディです。

 

 

ストーリー・あらすじ

LAで自身の冴えないオンライン恋活事情を執筆しているライター・ナタリー【ニーナ・ドブレフ】は、ついにアプリで理想の男性ジョシュに出会う。

クリスマス、彼にサプライズするために東海岸の彼の自宅を訪れるが…

 

 

キャスト

ナタリー【ニーナ・ドブレフ】

f:id:mobayuri:20211108034154j:plain

アプリデートの失敗談を記事にするLAのライター。

 

美人なのに、なかなかいい相手に出会えないナタリーにぴったりだったと思う。ジョシュとのコントラストもかわいかった。

トロント出身のカナダ人女優さん。相変わらず笑顔が可愛らしいニーナ。スタイルも抜群!!

 

出演作:『ヴァンパイア・ダイアリーズ』など

 

ジョシュ【ジミー・O・ヤン】

f:id:mobayuri:20211108034150j:plain

出会い系アプリで人気者の友人の写真を使い”なりすまし”でナタリーに出会う。

 

最初の登場シーンから爆笑!冴えないオタク系男子だけど、心優しく家族想いないいヤツ。

ジミーはふざけたコメディキャラのイメージが強くて恋愛映画に出るイメージはなかったけど、愛らしいジョシュのキャラクターにぴったりだった!

ちなみに彼のコメディショーはAmazonプライムで見れますよー。YouTubeもやってるし。

www.youtube.com

 

出演作:『シリコンバレー』、『クレイジー・リッチ!』など

 

タグ【ダレン・バーネット】

f:id:mobayuri:20211108034124p:plain

ジョシュの友人で、アウトドアやスポーツが大好きな肉体派男子。

 

Netflixオリジナル『私の”初めて”日記』で人気が出た日系クォーターのイケメン俳優!

実は、今作に出演しているジョシュの兄オーウェンの恋人チェルシー役ミカエラ・フバーと交際中!!

f:id:mobayuri:20211108034147j:plain

(この二人!!)

 

出演作:『私の”初めて”日記』など

 

 

感想【ネタバレあり】

豪華キャスト

メインキャストから脇役まで、ここ数年の話題作に出演する人気俳優が揃っています。

とにかくイケメンなダレン・バーネットから、ジョシュの兄役ハリー・シャム・Jrジェームズ・サイトウまで。

 

個人的には、とにかく目立ちたがりな兄オーウェンを演じたハリー・シャム・Jrの、ここまでぶっ飛んだ演技を見るのは初めてだったから意外で面白かった!

この人タイプなんだよなー。『glee/グリー』にも出ていただけあって、クリスマスキャロルの歌とダンスのシーンはキレッキレ。笑

 

そして、今までなぜかティーン役が多かったダレン・バーネットが、実際の年齢30歳でラブコメに登場しています。

タグはイケメンなだけであんまりキャラクターに存在感がなかったかも。最後、ナタリーにも騙されて、一番かわいそうな立場だったのは彼かも…

 

LAから来ているナタリーと、ジョシュ達が住むニューヨーク州郊外のライフスタイルのコントラストを表現するシーンも多くて笑えた!

アメリカは東海岸と西海岸じゃカルチャーがかなり違うの面白いよね。

 

 

オンラインデート事情

出会い系のアプリを使うことが普通になっている今、ネットの出会いはまず写真の雰囲気で判断しなきゃいけないから、やはり見た目が重要

逆に言えば、アプリの仕組み上、どんなに趣味や気の合う相手がいたとしても、第一印象(顔)がタイプじゃなければ知らないうちに左スワイプしてる可能性も大いにあるはず。

 

そもそも美人で「選ぶ側」のナタリーにとってはまともな男性に出会うことが難しく感じるかもしれないけど、外見に自信がなく、そもそもアプリでほとんどマッチングしないジョシュのような人には、自分の良さを知ってもらう機会もない…

 

そんなジョシュに感情移入してしまう人が多いはず。

 

だんだんと心を開き、正直に自分のコンプレックスを語るジョシュに、わたしもすっかり共感。観ているうちにベイビーフェイスな彼がすごく愛しく見えてくる。笑

てか、ジミー・O・ヤンの肌が美しすぎて嫉妬。笑

 

 

クリスマス映画として

ジョシュの家のクリスマスデコレーションが最高!彼の家のインテリアも最高!それだけでクリスマス感。でも、何より兄オーウェンのクリスマスセーター姿に一番クリスマスを感じた。笑

f:id:mobayuri:20211108043644p:plain

とにかく、リン家の家族みんながいいキャラ。兄はうざいけど…素敵な家族だわー。

 

みんなでジンジャーブレッドハウスを作る伝統があったり、めちゃ大きなツリーを一緒に飾りつけたり、老人ホームにクルスマスソングを歌いに行ったり、微笑ましい仲良し家族。

 

いちばんのお気に入りクリスマスシーンは、ナタリーとジョシュの”Baby It's Cold Outside”の替え歌。笑

近年、この歌は”セクハラソング”として有名になってるけど、やはりクラシックなクリスマスソングとしては相変わらず人気。でも、それをうまく替え歌にして可愛く歌い上げる二人(というかジョシュ)がとにかくキュート!

 

しかも、その後注目を浴びようと子供ができたことを発表する兄に負けじと、ナタリーに無理なプロポーズを仕掛けるジョシュも最高。笑

何この兄弟。笑

 

 

ラストが!!

ジョシュとナタリーの出会いの会話は、お気に入りのクリスマス映画について。

ジョシュのお気に入り映画『ラブ・アクチュアリー』。(ちなみにナタリーのは『ダイ・ハード』。笑)

 

ラストで、それを知っているナタリーが、有名なメッセージボードのシーンを再現してジョシュに告白するシーンは泣ける!!素敵!!

 

勝手な予想では、ジョシュが頑張ってナタリーを仕留めるのか!?と思いきや、ナタリーがジョシュの本質に気付き、自分に必要なのはイケメンで何の共通点も無いタグよりも、性格が自分にぴったりのジョシュが正しい相手だと気づくって言う、素敵なラスト。

 

映画好きとしては、こう言う他の映画からのカメオみたいなのも面白くて好き!

 

 

まとめ

あんまり期待していなかったけど、最終的にかなり好きなタイプの作品でした。

正反対のように見える二人だけど、実は内面的な共通点はたくさんあって、結局中身が重要なんだと思える、とにかくかわいい映画だったなー。

 

ただ、現実にはこんなことまず無い!ありえない!

そもそも、”なりすまし”された初対面の男の家でクリスマスを過ごそうって言うのがありえないし、その相手がジョシュのようないいヤツだとも限らないしね。

ただ、本当にいい相手ならこうやってお互いを知る時間があるといいよねって言う。

 

オンラインデートの経験はないけど、オンライン婚活を長年続けていた友達の話を聞いてると、アプリでの出会いやらデートやらは、便利そうに見えて色々と難しいみたいね。

ナタリーの記事の読者と同様、失敗談を面白おかしく聞いているのは楽しいんだけどね。笑

 

ジョシュのように、なかなかマッチしないような人も、ナタリーのように、マッチしては騙されるような人も、この映画で気付くできることがいくつかあるはず。

 

今は、ネット上では画像の加工やウソの経歴で人を騙すことが簡単な時代だからこそ、最終的に”自分に合った相手”に出会うためには、まずは正直に偽りのない姿を曝け出すことも重要なんでしょう。

 

これは久々に最後まで飽きずに観れたネトフリのクリスマス映画でした!

おすすめ!!