公開前から、バービーとケンのキャスティングや、めっちゃピンクで90sな衣装・セットに注目が集まってた映画『バービー』。
さらに、雰囲気正反対の超シリアス映画『オッペンハイマー』(日本では未公開?)と公開日が被ったことでバーベンハイマーなんて言葉も生まれて、そのギャップにさらに注目されることに。
それに加えて、家父長制を重んじる国や地域で公開ストップされたり、男性の描かれ方に怒って退場者が出たってニュースもあったり、、それとは逆に、ピンクファッションでバービーを観に行くトレンドが起きたり、、
とにかく話題性に尽きない映画でした。
だからこそ、私は「これは何かとんでもなく新しい発想でフェミニズムをセレブレイトする映画に間違いない!!」と期待特大だったわけ。
キャストもいいし、音楽もファッションもかわいいしね。
ちなみに私はバービーの音楽にハマって、観た後は毎日アルバム聞いてました。
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今後続編を作ることになるとしたら、同じキャストでバービーワールドの中だけの実写のコメディ映画(もしくは短編ドラマ)作ってほしい。
こんなに振り切れたコメディを演じるライアン・ゴズリングとシム・リウはレア!!笑
映画としての感想
肝心のストーリー性や、映画としての感想としては、、、
話題性があっただけに期待が大き過ぎて、映画としてのストーリーにはちょっとガッカリ。
つまらなかったわけじゃないけど、
SNSでの”バーベンハイマー”Hypeとプロモーション担当の精力的な広報活動のおかげ*1でヒットした映画で、単独で公開されてたらここまで評価されなかったんじゃないかと、思ってしまった。
北米や中国では、今作をカップルで観に行って、自分の彼氏がフェミニストかどうか(?)を見極める、みたいなトレンドがあったり、男性にとって”居心地の悪い映画”って言われてた『バービー』。
でもね、男性がこの映画見て怒っちゃうポイント一切見つからなかったんだけど。。
この程度でプライドが傷ついちゃう男性は、一度自分を見つめ直した方がいいぞ♡笑
この映画は、”バービー実写版”って言われることもあるけど、個人的には別物だと思うな。
バービーのコンセプトをもとに作られた映画ではあるかもしれないけど。
リアルな実写版として、バービーワールドだけの短編コメディ映画(かドラマ)作ってほしい、ほんと!!
結局男性vs女性、なの?
現実世界のバービーの会社の役員がみんなおじさんなの、ありえ過ぎて笑った。
特に日本なんて、リカちゃん人形の会社の役員達こんな感じなんだろな、実際*2。笑
バービーが主役でケンがサブキャラなバービーの世界と、その逆とも言える現実世界との比較は納得。
でもね、もう、フェミニズムを祝うのに男性vs女性みたいな描写をするのはそろそろ時代遅れじゃないかなーと思う。
現実世界にやってきたバービーが、「あんたのせいで女性の見た目のハードルめちゃ上がって迷惑してる」的なこと言われるシーンあるけど、「男性と比べてこれだけ大変!」とか、「女性は外見のハイスタンダードに苦しんでる」みたいな、ネガティブトークはもういいよ。他の映画でもう何度もやったし!
今作のケンみたいに、男性をおバカで単純な生き物として描いて、スマートで立派な肩書きのバービー達と比較するのは、結局今までの家父長制的なステレオタイプを逆にしてみただけで、メッセージとしてはなんの進歩もないままじゃん。
私がこの映画に新しい何かを期待し過ぎたのかなー、、?とも思うけど。。
セルライトとか、ヒールの痛みとか、女子的には共感できるんだけど、、
正直さ、マーゴット・ロビーとか他の超絶美女バービー達に色々言われても、説得力ないのよ。笑
映画内でもナレーションついてたけどさ、、
そもそも、バービーはぽっちゃりだったり車椅子だったりして多様性があるのに、ケンはみんな腹筋バキバキのイケメンしかいないのはいいの?ってゆーのも気になるよね。。笑
そもそも、バービーとケンが常に分かれた存在で、おもちゃのバービーの設定みたいな”パートナー”感が一切なかったのが、なんか違和感だったの。
現実世界でセクハラにあってるバービーを、ケンはただ見てるだけ、みたいな。笑
なんなら、『トイ・ストーリー』に出てくるバービー&ケンの方がいいカップルじゃん。
もっと女性をセレブレイトする映画だと思ったなー。
女性として、男性優位なキャリアパスとかセクハラとか、ものすごーく共感はできるんだけどね。
スペシャルな何かを期待し過ぎたばっかりに、またそれ?みたいな既視感に、ちょっと飽きちゃったのかも。
現実世界の女性はティーンとそのママくらいしか出てこないけど、もっとバービーワールドと現実世界で活躍してる女性とのコラボも見たかったー。
ケン達
我らがカナディアン俳優、ライアン・ゴズリングとシム・リウ出演!!
こっちのネットニュースでも、二人はKenadiansって呼ばれてたりしてて、地元民的には嬉しい限り。笑
映画内でのキャラクター的に、ケンはお茶目なイケメンであることが大事だったと思うの。
ちょっとかわいそうなライアンのケンも、嫌味なシムのケンも、キャスティングは正解だったのでは?二人ともダンス経験ある俳優さんだし、ケン達終始かわいかった。笑
でも、カウボーイ、馬、ビール、大きなテレビって、、、典型的な田舎の男達の娯楽をジョークにしてることもあって、あからさまに、家父長制が根強く残るアメリカ南部みたいな保守的な地域の男性達を指してるじゃん!!
映画館出てっちゃった人は、ターゲットにされて気分悪かった南部のおじちゃんだったのかな。笑
正直、個人的にはバービーのシーンよりケンのシーンが印象に残ってて、面白かったシーンは主にケン達のシーンだった。
踊るケン達とか、現実社会で就活しようとするライアンのケンとか、モジョ・ドージョー・カサ・ハウスとか、、、笑
最後にバービーに振られちゃうケンはかわいそうだったけど、キャラが立ってて面白かった!
ある意味、今作のMVPはケン(ヒーローではなく笑)!!
ちなみに、現実世界でケンが着ていたカウボーイジャケット、実は世界的KPOPスターのBTSメンバー、ジミンが既に『Permission to Dance』のMVで着ていたことでも話題になり、ライアン・ゴズリングがなぜかサイン入りのギターをジミンにプレゼントするっていうニュース見て、ちょっとほっこりした。すごいつながりだな。笑
バービーワールド
個人的に、ストーリー以外はとっても楽しめました。(何度も言う笑)
キッズが暴れる過激なイントロから、バービーワールドの世界観、過去に販売されてたバービーの衣装やセット、キャラクターが出てくるのも面白かったし、いちいち可愛すぎ!!
バービーファンにはたまらなかっただろうね。
ピンクでネオンなファッションに、ちょっと目がチカチカしたけど笑
今年のハロウィーンは、この仮装する人多いだろうなー。
個人的フェイバリットは、デュア・リパとジョン・シナのマーメイドカップル!!
デュアがめちゃかわいいし、ジョン・シナブロンド似合わな過ぎてかわいい。笑
ほんと、今後続編を作ることになるとしたら、同じキャストでバービーワールドの中だけの実写のコメディ映画(もしくは短編ドラマ)作ってほしいー(何度も言う)。
こんなに振り切れたコメディを演じるライアン・ゴズリングとシム・リウはレア!!笑