探偵Lの映画ブログ

カナダ在住の映画&ドラマオタクが探偵気分で映画をレビューするブログ

【ネタバレ】映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ハリソン・フォードまだまだ現役!

こういう昔の人気シリーズが復活するのワクワク嬉しい反面、ちょっと不安もある。。

インディ・ジョーンズシリーズはまさにそういう部類の映画だったかも。だから見るのもちょっと遅れちゃったけど、昔のシリーズのファンも喜ぶ出来になってたと思う。

 

私はそこまでのハードコアインディファンではないけど、ほとんど全作観たと思う。小さい時に。笑

だからか、インディのタイムラインが現在じゃないことも知らなくて、1969年が舞台だったのはちょっとびっくりしたけど。

 

インディ・ジョーンズシリーズは、ちょうどよくありえないアクションが詰まっててるのが好き。笑

映画ならではのありえなさがちょうどいいのよ。絶対こんなの生き残れないっていう危険なアクションも、何千年も閉ざされてた洞窟で、絶対いないだろっていう巨大な虫の大群に襲われるシーンとか、もうそれこそが醍醐味よね、インディ・ジョーンズは。笑

 

インディらしく最初からトラブルに巻き込まれて、ニューヨークのパレードを馬で走り回るシーンは思いっきりCGだったけど、「インディ、帰ってきたーーーー!!」ってちょっと感動。

 

小さい頃に『ザ・ロック』で惚れて以来、ショーン・コネリーの大ファンなんだけど、今作には現れず。

インディ・ジョーンズのおしゃれなパパ役好きだったし、出てくるかもしれないなーと思ってたけど、CGのショーンは見たくないなーと、、そう言う意味では出てこなくてよかったー笑

亡くなった俳優をCGで蘇らせるの、すごいと思うけど、ちょっと気味が悪いとも思う。

私なら、自分が死んでから、似てる誰かの顔を元に自分の分身を作られて使われたら変な感じだなー。。そこまでしなくても、存在感を感じさせる演出にしてくれればそれでいいよって思うの、個人的には。

 

ちなみに、冒頭の昔のインディアナジョーンズのシーンは、『アデライン、100年目の恋』でもハリソンフォードの若い時を演じている、アンソニー・イングルバー

今作ではもちろんすっかりハリソン・フォードの顔になってるけど、この人かっこいいんだよー、アデラインの時の美少年ぶりには感動した記憶あり。笑

 

ものすごく盛り上がるとか、真新しい何かがあったわけじゃないかもしれないけど、インディ・ジョーンズシリーズの醍醐味であるハラハラとちょうどいいコメディタッチが心地よくて、安心してみられる作品だったと思う。

 

正直、ハリソン・フォードがこんなにアクションやってくれるとは思わなかったけど、キャラクターの良さをしっかり守りつつ、年相応(インディの体力と行動力を除くw)に熟したインディ・ジョーンズだったと思う。

 

アルキメデスがタイムマシンを作ろうとしていたっていうのも、ダイアルの存在も謎解きも、インディ・ジョーンズシリーズらしいワクワクの設定。

最後、ほんとに過去行っちゃうんだ!本物のアルキメデスに会っちゃうんだ!て思ったけど、やりすぎていたわけではなく、変な違和感もなく、これまでのミステリーもそこで説明がつくっていうのもよかった。

ヴィランの陰謀も悪いよねー!!良い!!笑

 

今作、インディ・ジョーンズではあるんだけど、実質インディの親友の娘(ゴッドドーター)ヘレナ役フィービー・ウォーラー=ブリッジとのW主演。

ヘレナの勇敢さやワイルドさが最高だった。かっこいいのよ、この人。

このまま新インディとしてやっていけそうなくらいアイコニックでパワフルなキャラクターだったと思う。フィービー・ウォーラー=ブリッジ、いい女優さんだわ。

 

全然知らなかったんだけど、タクシードライバーのおじちゃん『ホビット)』のギムリじゃん!!実際背高くてびっくり。

アントニオ・バンデラスも出てきたけど、あんまり活躍しないまま死んじゃって残念。

 

そして、マッツ・ミケルセンほんとにヴィラン俳優のポジションが定着してきたね!

今作のナチス役も悪ーくて渋ーいオヤジ感がよく似合ってたと思う。

ドクター・ストレンジ』から『ファンタスティック・ビース』まで、違うタイプのヴィランをクールに演じこなしている感じ。

 

最後に、息子(シャイア・ラブーフ出てこなかったのは残念〜)の死以来疎遠になっていたマリオンと仲直りするシーンで占めたのはよかったと思う。ファン的に一番嬉しい終わり方だったんじゃないかと思う。

 

やっぱりアドベンチャー映画はワクワクする!映画の醍醐味を感じるよね。

今作を観て、戦車に押しつぶされそうになるインディや、ショーン・コネリーパパとのやりとり、見えない橋を渡るうインディをまた観返したくなったよー。

 

何度も言うけど、ヘレナが本当にいい味出してた!!

今後もしまたこのシリーズが帰ってくるとしたら、是非是非ヘレナの活躍が観たい!

 

【事実比較あり】Netflix『ペインキラー』怒りと悲しみの実話。オピオイド危機をドラマ化。

久々に実話作品の深掘り記事書きました!!

 

この、鎮痛剤(ペインキラー)として売られていた麻薬が引き起こした悲劇は、オピオイド禍もしくはオピオイド危機と言われ、アメリカじゃ非常に有名な話です。

 

パーデュー社とオーナーで資産家のサックラー家のことは、多くの人を依存症にして死に追いやったけど最後まで一家の人間は一人も実刑を受けなかった「アメリカで最も嫌われている一族」として聞いたことあったけど、今作ではその”悪さ”があんまり伝わらなかった気がする。

 

それくらいひどいのよ、この事件。

 

ドラマは、開始20秒でもう泣ける。

各エピソードの最初に被害者遺族から一言があったことで、このオピオイド危機のリアルさが一番感じられた。もちろん、現在も日々依存に苦しむ患者は多くいて、オーバードーズで亡くなる患者は後を絶たない状況が、今この瞬間にも続いています。

 

今作の共同脚本家は、プレスノートでこう話しています。

オピオイド危機は、ハリケーンや洪水のように、ただ起こったことではない。

甚大な利益を得ようとする企業によって作り出されたものだ。私がよく耳にするこのオピオイド危機は、単なる危機ではなく、まさに犯罪なのだと気づいた。

 

そして、サックラー家の判決については

我々は、ドラッグを路上で売る売人は刑務所に入るが、ドラッグを製造・販売する腐敗した企業幹部は刑務所に入らないような国に住んでいるのだ。

と語っています。

 

 

オキシコンチンという薬

薬の依存って聞くと、依存する人たちが悪いとか環境や家族が悪いとかって言われるけど、この薬オキシコンチンは、ヘロイン並みの依存性がありながら、”医者が勧める鎮痛剤”として扱われていたわけ。

大袈裟にいうと、バファリンだと思って飲んでた薬がヘロインだったってことかな。しかもこの薬は医者に処方されてるから余計にたちが悪い。

 

今作でも、追い詰められたパーデュー社は依存者に責任を押し付けようとするけど、現在欧米では、依存症は”病気”であるとされています。政府によって公式に。

アルコールや薬物の依存は、心の弱さや判断力の欠如のせいだと思われて依存患者や環境のせいにされがちだけど、依存症は依存患者の弱さやその家族の責任じゃない。

誰にでも起こりうる”病気”、つまり治療も可能であるということ。

 

ちなみに、オキシコンチンは日本でも処方されています。

ただ、末期のがん患者等、本当に必要な場合に限って。

世界中で手に入れることが可能な薬のため、アメリカの二の舞にならないよう慎重に扱う必要があると懸念されています。知らずに飲んでしまったら怖い。。。

 

依存被害者たち

オキシコンチンのような痛み止めを処方されたのは、事故等で後遺症を持つことになってしまった労働者やスポーツで体を痛めた若者など、本作のグレンや冒頭に出てくる実際の被害者達のように、体の痛みと戦いながらも少しでも普段通りの生活を送ろうと頑張っていた普通の人たち

オキシコンチンなどの処方鎮痛剤の過剰摂取により死亡した被害者は、過去20年間で30万人以上と推定されています。

 

パーデュー社の営業は、かつて製造業が盛んだったエリア(要は田舎の工業地帯)を狙い、肉体労働で体を痛めた労働者をターゲットにし、その地域の医者を過度に厚遇して売り上げを上げていきます。

部活でスポーツをする学生にもオキシコンチンを処方していたため、多くの青少年も被害に遭っています。

 

昔、Youtubeか何かでオキシコンチンの依存患者が田舎の小さな病院に列作って、薬の処方を待ってる動画を見たことがある。その病院(クリニック)では一人の医者がひたすらオキシコンチンを処方して売ってるのよ。(今作後半のグレンが薬買った時みたいな。)

 

もはやその医者は”医師免許持ったドラックディーラー”で、病院では治療もなにも関係なく、お金のためだけに薬の供給してるの。ほんと恐ろしい。

 

事実と本作との違い

『ペインキラー』の脚本は、バリー・マイヤーの著作『ペインキラー』と雑誌ニューヨーカーのパトリック・ラデン・キーフ著の記事「ペインキラー」の2つに基づいています。

 

ちなみにオピオイド危機については、他にHuluの『Dopesick』、話題になったドキュメンタリー『Crime of the Century』(今作のエグゼクティブプロデューサーであるアレックス・ギブニー制作)もあります。

 

会社が経済的に危機的状況だった時に、利益の出る依存性の高い薬をあえて作ったことも、FDAの審査員を(おそらく)買収してのちに社員として雇ったことも、若くて綺麗な営業を大量に雇って強引な売り込みを医者相手に行っていたことも、全部事実。

 

製薬会社の営業って日本でも収入が良くて割と人気な職業だけど、製薬会社の営業職が医者相手に薬を売り込むっていう、よりビジネス的なこの営業モデルはリチャード・サックラーが確立したスタイルだと言われています。

 

ちなみに、パーデュー社を追うフラワーズ捜査官が話すクラックコカインのケース(ドキュメンタリー『13TH』にも出てきてた)では、黒人居住区をダーゲットに売買された非常に依存性の高い麻薬だと言われていて、売買や使用に関わったら(主に黒人たち)片っ端から収監されていた、人種差別的な薬物危機でした。

mobayuri.hatenablog.com

 

クラックコカインをこの作品で言及したことは、正しいコントラストだったと思う。

プロデューサーも言ってたように、まさに、「ドラッグを路上で売る売人は刑務所に入るが、ドラッグを製造・販売する腐敗した企業幹部は刑務所に入らない」ってこと。

 

登場人物について

実際のリチャード・サックラー(左)と『ペインキラー』のリチャード(右)

パーデュー社の若手営業担当シャノン・シェーファーや、車の修理工場を営むオキシコンチンの依存被害者グレン・クライガー、オキシコンチンの捜査を始める米国検察庁の調査員イーディ・フラワーズは全て架空の登場人物。

 

だから実際は、一人の調査員が訴えた被害というより、被害者の訴えが徐々に大きくなって露呈したわけ。

パーデューと戦った被害者の父親についての、ネットフリックスのドキュメンタリー『ザ・ファーマシスト』もすごくいいので、おすすめ。

 

でも、サックラー家やパーデュー社の役員達を始め、結局最後には丸め込まれちゃう司法省のジョン・ブラウンリー(イーディーの上司)や、FDAの調査員カーティス・ライトは実在(実名)の人物です。

 

最後の砦だったはずのFDA調査員カーティス・ライトについても、相当やばい汚職・買収だけど、全て事実です。

パーデュー社に買収(おそらく)されてオキシコンチンを承認してから、2年後にFDAを辞めてパーデューに入社。 初年度の年収は40万ドル(約5千8百万円)だったらしい。こわ。

 

後半、追い詰められたパーデューが雇った弁護士にルディ・ジュリアーニ出てきて笑っちゃったよね。このも本当だけど、この人弁護士にしたらもう即”悪い奴”じゃん。笑

 

裁判の判決について

実際、ルディ・ジュリアーニを雇ったことでパーデュー社はワシントンとのつながりができ、当時の司法副長官で、のちのFBI長官ジェイムズ・コミーに申し立てをしたことで、公務員ブラウンリーに圧力をかけることができたってわけ。

 

アメリカでは、パーデュー社とそのオーナーであるサックラー一族に対して2000件以上の訴訟が提起されたけど、その和解・賠償に1000億ドル以上かかるため、その解決策として2019年にパーデュー社は会社の更生手続きを申請し、2020年には和解案に合意して有罪を認めていますが、主犯であるはずのサックラー家の人間への実刑は一切なし!!

 

50万人の患者が死んだ薬の裁判は、どれも汚職や陰謀にまみれた裁判だった。

サックラー家はあの手この手を使って、アメリカ中から嫌われても、直接責任を取ることから逃れ続けています。

一度も起訴されず、一切責任は取らず、ひたすら自分達の利益のことだけを考えて。

 

まとめ

このオピオイド危機は怒りと悲劇のストーリー。

 

賄賂と圧力で強引に薬を承認させたことはもちろんだけど、治療を必要とする患者から、絶対的に信頼されている医師の存在を利用して”ビジネス”をおこなっていたことが一番腹立たしい。

 

ほんと、今作では、この一件を引き起こしたサックラー家に関して、彼らの真の悪質さが感じられなかったかも。

リチャードにしか見えない妄想の叔父が出てきたり、パーデューやの幹部達やサックラー家をおバカなリッチ・ピープルとして描いていたりしたからかもしれない。

 

最後に、リチャードが妄想の中の叔父アーサーにボコボコに殴られるシーンがあったり、リチャードが孤独に階段を上がっていくシーンがあったりして、少しは代償を払ったように見えるけど、実際は全然そんなことない。

 

”上流階級の資産家サックラー家”の名声がボロボロになったことが、唯一のリベンジかもしれないけど、これだけ世界中から嫌われているんだから、当の彼らはもはやそんなこと気にしてないし、それが亡くなった30万人以上の患者の命には到底変えられない

 

被害者の怒りと悔しさは計り知れないし、多くの若者が被害にあったことを思うと、この苦しみは何世代にもわたって続くでしょう。

少なくとも、オピオイド危機の悪質さが世界に広がることで、依存症患者への偏見がなくなればいいと思う。

 

ちなみに、今でも至る所にサックラーの名前が使われた美術館や施設が存在します。

 

あーーーー、胸糞な記事になってしまってごめんなさい(笑)

Amazonドラマ『シタデル』ルッソ兄弟制作総指揮の、アクション満載、キャストも豪華なスパイドラマ

シタデル(CITADEL)とは、フランス語で城塞を意味する言葉。

国や政府の枠を超えた超一流スパイのドラマってことで、こういう定番アクションものが大好きな私としてはもう観るしかなかった。

しかもリチャード・マッデンプリヤンカー・チョープラーの共演なんて、夢のようですよ!

 

ポスターをぱっと見て、スパイモノだと聞き、これ、まさか、、、『Mr.&Mrs.スミス』的な??と思ってたんですが、別れられない夫婦ってこと以外は全然違った。笑

 

豪華キャストだし、制作総指揮も『アベンジャーズ』や『グレイマン』を手がけたルッソ兄弟だし、公開前の期待値は高かったんだけど、、、

 

レビューでは星3.5。妥当だと思います。笑

 

 

あらすじ

8年前、シタデルは崩壊した。全人類の安全と安心を守ることを使命とする独立したグローバルスパイ機関だったが、世界を陰から操る強大なシンジケート、マンティコアの工作員によって破壊されたのだ。この戦いでシタデルのエリート捜査官メイソン・ケイン(リチャード・マッデン)とナディア・シン(プリヤンカー・チョープラー・ジョナス)は辛くも命は取り留めたが記憶を無くしてしまう。それ以来、彼らは自分の過去を知らずに新しい人生を歩んでいる。しかしある夜、メイソンはシタデルの元同僚バーナード・オリック(スタンリー・トゥッチ)に追われる。バーナードはマンティコアが新たな世界秩序を築くのを阻止するためにメイソンの力を借りようとしたのだ。やがてメイソンはかつてのパートナー、ナディアを探し出し、彼らはマンティコアの陰謀を阻止するために世界中を駆け巡る。秘密と嘘、そして危険な愛に悩まされながらー。

 

キャスト

メインキャストが豪華!!

そして私好み!!笑

メイソン・ケイン【リチャード・マッデン】

8年前のミッションで記憶を失ってしまった、シタデルの元敏腕スパイ。

現在は田舎で妻子と幸せに暮らしながらも、自分の過去が気になりDNA鑑定を受ける。

 

時期ジェームズ・ボンド説も出ているスコットランド出身の人気俳優。

ゲーム・オブ・スローンズ』のロブ・スターク役で注目され、『エターナルズ』のジェンマ・チェンとのカップルが最高にお似合いだった彼。

個人的にはNetflixの『ボディーガードー守るべきものー』のスコットランドアクセントに惚れて依頼、好きな俳優トップ10に入る俳優さんです。声がいいのよ。

 

ナディア・シン【プリヤンカ・チョープラ・ジョナス】

メイソン・ケインのパートナーでシタデルの元エリートスパイ。

メイソンと共に、8年前のミッションに参加していた。

とにかく美しい。

 

ボリウッドでの成功後、ハリウッド進出してジョナスブラザーズの末っ子ニック・ジョナスを射止めた、インド出身の女優さん。とにかく美しい。

クワンティコ』でもアクションやってたけど、シタデルはさらに本格的だしリアリティもあってカッコよかったー。とにかく美しい。(何度も言う)

 

バーナード・オリック【スタンリー・トゥッチ】

シタデルの技術担当エージェント。自信家。

メイソンの生存に気付き、マンティコアの計画を阻止するために接触を試みる。

 

ハリウッドの名脇役が、今作でもその本領を発揮。

俳優としては本当に幅広い役をこなしている彼ですが、やっぱりお気に入りは『プラダを着た悪魔』のナイジェル役かな。笑

この方、料理本を出すほどの料理上手で、私もずーっと買おうか迷ってる。笑

 

 

ネタバレ感想

スパイものとしては、、、

ちょっと前だけど、ルッソ兄弟の『グレイマン』は超好みだったし、今作も面白くないはずがないと思ったんだけど、、、どうも重厚感に欠けてたかな。

 

「エリートスパイ」、「陰謀説」、「裏切り」などなど定番は全部揃ってたのに、なぜか何かが物足りないのよ。

作品の雰囲気もストーリーも悪くないのに、なぜ『グレイマン』レベルの出来にならなかったのかと考えてみたら、”ツメの甘さ”だと思うの。

 

特に1話の電車のシーンとか、アクションも二人のやりとりも、ストーリーの流れも、期待度マックスだったのに、カイルがメイソンに戻ろうとしてバーナードと協力し始めるところから、「いやいやいや、8年ただの田舎者だったイケメンがこんなに簡単に一流に戻るわけないだろーーーー!!」とか、ツッコミどころが満載なのよ。

 

カイルの能力も、最初のミッションは”本能”で乗り切るけど、カーターの救出作戦では全く役立たずなの。

ナディアとメイソンの関係も、お互いにほぼ一目惚れ?で結婚までするのに、なんか薄っぺらいのよ。1

 

なぜだ!!なぜこういう演出にしたんだい、ルッソ兄弟よ!!笑

 

裏切り者も、「誰なの?誰なの??」て思わせておいて、最後まで答えはわからず。

そして新シーズンは全く違うキャストとストーリーになるなんて、、、なぜ?なぜ???

 

キャストが好き

リチャード・マッデンが出てるとなれば、観ないわけにはいかないのよ。終始、妻アビーが羨ましくて仕方ない。笑

プリヤンカーの美しさもいちいち見惚れる。 顔が好き。そして毎回髪型が可愛い。

バーナード役のスタンリー・トゥッチも、今回も、『絶対的いい奴”という期待にしっかり応える安心感のある役どころ。

 

悪役のおばさまも、バラのお世話するいいとこの奥様かと思いきや、冷酷で残忍な政治家で、そこもよし。

メイソン達を追う兄弟も髭が似合うイケメンでよし。

 

何度も言うけど、本当にキャストに支えられてどうにかなった作品だった。

アクションも結構本格的だったし、ハードな要望に応えたキャスト達が評価されるべき作品です。

 

ダリアの最終兵器かと思われたヤマザキは、結局ただの伝言役でがっかりだったなー。

あれだけ期待させといて、全然何もしてないの、ヤマザキ。せめて刀振り回してメイソン達と戦うくらいの活躍をさせてあげてほしかったわ。笑

 

シタデルの同僚カーターとグレイスももうちょっと活躍させてあげてほしかったな。

そして、欲を言えば、世界を股にかけるスーパースパイなんだから、もっとダイバーシティとを見せてほしかったわ。そこも薄っぺらさの原因かもしれない。。。

 

総評

とにかく、重厚なキャストとブランドに支えられている感が否めない。

ここまで急いでストーリーを進めなくてもよかったのでは?

 

もっと一つ一つのキャラクターディベロップメントがしっかりしてればもっと面白かったと思うの。

これは今後のシーズンで明らかになっていくのかもしれないけど、スパイたちがどうやってこのスーパースペシャル凄腕スパイ集団に入ったのかとか、その辺のバックグラウンドを組み込んでいたらもうちょっとキャラクターに厚みが出たんではないかと思う。

 

国の枠を超えたスペシャルなスパイ集団だって言いつつ、人数も少ないし、施設がなんかこじんまりしてたのも、あからさまなCGのシーンが多かったのも薄っぺらさの原因かも。

キャストとブランディングにお金使いすぎて予算なかったのかな?笑

 

セレステが実は記憶を失った自分の妻だったとか、そのショックもメイソンからイマイチ感じられず、、、そのまま終わってしまったのも残念。

この夫婦の秘密は設定が良かっただけに、シタデルの人間関係のドラマももっと観たかった。

 

しかも、次のシーズンはそもそもメイソン達の関係ない新しいキャラクター主役のストーリーみたいだし。

長い目で見てストーリーを考えてるのかもしれないけど、「次のシーズンが楽しみで仕方ない!」って感じでもないし、シーズン2ではもはやキャストが全く変わって違う目線でストーリーが進むのかと思うと、ちょっとめんどくさいかな。

そこまでして見続けたいクオリティのドラマではなかったかも。

 

とはいえ、アクションやカメラワークはかっこいいし、キャストも豪華だし、悪い作品ではなかった。

ただ、これだけのキャストと前置きと設定だと、もっと重厚な出来を期待してたのよ!!

 

シーズン2は”ディアナ”のストーリーみたいだけど、なんとなく聞き覚えあるような、無いような、、、

てか、ディアナって出てたっけ?もし出てたとしたら少しは納得できるけど。

 

シーズン2観るかなー、どうかなー。でもリチャード・マッデンでてるしなー。