探偵Lの映画ブログ

カナダ在住の映画&ドラマオタクが探偵気分で映画をレビューするブログ

【ネタバレあり】『あの夏のルカ』海の世界を飛び出したシーモンスター少年の甘酸っぱい一夏の成長物語

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前作の『ソウルフル・ワールド』から一転、今度はファミリー向けのハッピーなファンタジー作品。

今作の舞台は北イタリアの港町。キッズも大人も楽しめるファミリー映画。

 

カールじいさんの空飛ぶ家』、『リメンバー・ミー』などの制作に携わったエンリコ・カサローサ監督作品。

青い海と青い空、夏にぴったりの爽やかでちょっと切ない感動作です。

 

 

予告編はこちら↓↓

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あらすじ

海の底で暮らし、外の世界を知らないシー・モンスターの少年ルカが、ある日陸で暮らすシー・モンスターのアルベルトに出会い、初めて陸の世界を知る。

 

 

キャラクター

ルカ

家族の手伝いをして暮らすシー・モンスターの少年。

内気だが好奇心旺盛な性格。

 

アルベルト

孤島の灯台跡で暮らすシー・モンスターの少年。

やんちゃで自信家、ルカと仲良くなる。

 

ジュリア

陸の世界でルカ達が出会う人間の少女。

魚屋の父を手伝う元気で明るい女の子。

 

 

感想【ネタバレあり】

成長物語

邦題には”あの夏の”って入ってるけど、ルカが経験する一夏の成長物語であることを感じさせるストーリー。このタイトルが「夏休みの思い出」感を一層引き立てていて、ナイス。

少年たちの友情がとにかく微笑ましいし、好奇心と両親の言いつけの中で揺れるルカの気持ちとか、甘酸っぱい感情が伝わってきて思わず涙が出てしまいました。

 

個人的に、天然なルカのお父さんとジュリアのお父さん大好き!ルカが送られそうになった深海に住むお父さんの兄弟(全然似てない)で変わり者のウゴもいいキャラ。笑

シー・モンスターと人間との確執とか、シー・モンスターの世界についてももっと知りたかったな!

 

溢れ出るイタリア感

イタリアが舞台ならではのディテールがいちいちかわいい!

ジェラートやヴェスパが出てくるのも意識してのことだろうし、イタリアのおばちゃんたちの典型的な描かれ方もナイス。みんなアクセントが強くて雰囲気しっかり出てたと思う。

 

ジュリアがことあるごとに(「オー・マイ・ゴッド!」の代わりに?)「モッツアレーラ!」とか「ゴルゴンゾーラ!」とかチーズの名前で言ってるのがかわいかったけど、日本語ではどう訳されるのか気になる。笑(イタリア人は実際これ言うんだろうか笑)

ジュリアの口癖はちょっと大袈裟な気もしたけど、結局それもかわいかったから良し。笑 

 

ルカ達とジュリアが出会う広場は、『アクアマン』ブラックマンタと戦かったイタリアの港町そのまま!(バックにヴェスパもあるような…笑)

『あの夏のルカ』ではピクサーチームがイタリアのリヴィエラ海岸を訪れてデザインの参考にしたとのこと。同じ場所が舞台かな?

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カラフルなアニメーション

 ポップでかわいいカラフルな世界も今作の魅力の一つ。

シーモンスターたち自体もすごくカラフルだけど、陸の世界もジュリアの赤い髪や街並みのウォームカラーが印象的。 

 

ソウルフル・ワールド』のソウル達や『ラーヤと龍の王国』のドラゴン達がミステリアスなイリディセントカラーだったのが印象的だったけど、最近のディズニーはイリディセント的なブルー系中間色?のキャラクターが増えてる気がする。

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まとめ

いやー、今回もまんまとピクサーに泣かされましたね。

個性的でかわいいキャラクター達にしっかり夢中に。しっかりと作品の舞台になる国カルチャーを尊重しながら個性を描く『リメンバー・ミー』のような作品がやっぱりピクサーはうまいね!

 

ラスト、ルカは新しい目標、アルベルトは新しい家族を見つけてそれぞれの道で頑張ることを決める姿が凛々しくて泣ける。

クレジットでも、ルカはジュリア&ママと学校生活を送る様子、アルベルトはジュリアのパパとパスタを食べながら楽しい日々を送っている様子が流れてきて、そこでも感動。

 

アルベルトの本当のお父さんがどこに行ったのか気になるところではあるけど、強がりで見栄っ張りなアルベルトが、自分を大切にしてくれる誰かに出会えたのは本当によかった(泣)

ちなみに、一番最初のシーンで夜の海に現れるシー・モンスターはアルベルト?だよね?

 

観終わった後は、なんだか甘酸っぱくてピュアな気持ちになってしまいました。

 

評価


☆星 4.3 個/ 5 個☆

 

『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』デニーロがおじいちゃん!家族で楽しめるドタバタコメディー!

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あのデニーロが”GRANDPA”!?という贅沢なキャスティングに惹かれて観てみました。

 

子供とシニアのペアは好きだけど、今回は”WAR”なので「お互いどこまでやりあえるのかなー」と思っていたら、結構ガチな戦いを繰り広げていました。

 

おじいちゃん同士の友人関係や家族間のあれこれも定番だけどやっぱり面白い!

あの名作『ディア・ハンター』でも共演したデ・ニーロとクリストファー・ウォーケンがこんな形で共演するとは(でもかわいい)。笑

 

 

 

 

 

 

あらすじ

おじいちゃんとの同居が決まり喜んでいたのも束の間、ピーターは自分の部屋をあじいちゃんに明け渡して屋根裏に移動しなければならなくなった。

それを気に入らないピーターはおじいちゃんと部屋を巡って”戦争”を始めることに。

 

監督:ティム・ヒル

アルビン 歌うシマリス3兄弟』など

 

 

キャスト

エド(おじいちゃん)【ロバート・デニーロ】

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年寄り扱いを嫌がるおじいちゃん。亡き妻とレコードを愛する元大工。

 

言わずと知れた大物俳優。最近では『ダーティ・グランパ』などでクールなおじいちゃんを演じたりもして、渋いオヤジキャラからファミリーフレンドリーなおじいちゃん役に移行しつつあるのかも。

出演作:『グッド・シェパード』、『マイ・インターン』など

 

ピーター【オークス・フェグリー】

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おじいちゃんのことは大好きだけど、部屋を奪われたことが許せない。

 

おじいちゃんを睨む顔に念がこもっててかわいい。笑

出演作:『ピートと秘密の友達』など

 

 

 

感想【ネタバレあり】

二人の戦術

ホームアローンのようなかわいいけど効き目抜群の仁義なき戦いを繰り広げる二人がかわいい。

おじいちゃんの髭剃りがグルーだったシーンとか、もう最初からわかってるのに笑っちゃう!

最初に戦争協定みたいなのを結んでルール(家族を巻き込まない等)を決めるも、家の家具を壊したり、結局コラテラルダメージ大き過ぎるのでは?笑

 

おじいちゃんはどうにか仲直りを試みて釣りに誘うも、訪れた湖が実は釣り禁止区域だったり、なかなか一筋縄ではいかないのも面白いところ。

 

ただ、戦いのシーン(特にドッジボールのシーン)でCG使い過ぎなのがちょっと気になったり…

お年寄りVS子供だから、あそこまでの臨場感を出すには仕方なかったのかなー。

 

脇役達

ピーターとおじいちゃんを取り巻く脇役も魅力たっぷり。

おじいちゃんの友達ジェリー役のクリストファー・ウォーケンは最近お茶目なおじいちゃん役が板についてきてて最高。笑

 

家族では、お年頃な姉やママの言うなりなパパが個人的にツボ。ユマ・サーマンも今作ではお茶目なママ役がかわいい!

 

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クリスマスが好きすぎる妹もとにかくかわいかった!毎日クリスマスの服着て、誕生日パーティーもクリスマス仕様。

クリスマスへの愛がすごい。笑

 

やっぱり定番が面白い!

笑いどころもストーリーも割と定番だけど、このわかりやすい流れが結局面白い! 

家族みんなで楽しめるドタバタコメディーってやっぱり最高だね!

 

 

評価


☆星 3.5 個/ 5 個☆

 

【ネタバレあり】『ノッティングヒルの恋人』改めて。ジュリア・ロバーツがとにかくかわいいラブストーリーの王道映画。

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多分大昔に見た気はするんだけど、どんな映画だったか思い出せず(笑)

何を見ようか考えていたら目に入ったので、改めて見返してみることに。

 

正直、2021年のこのご時世で観てみるといろんな事に違和感を感じてしまいました…

 

 

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あらすじ

ノッティングヒルで旅行本屋を営むウィリアムが、ある日偶然店を訪れた超人気ハリウッド女優のアナに出会う。

 

キャスト

監督:ロジャー・ミッシェル

恋とニュースのつくり方』、『私が愛した大統領』など

 

ウィリアム【ヒュー・グラント】

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さえない&売れない書店のオーナー。

妻と離婚し、変わり者のルームメイトとノッティングヒルに住む。

 

こんなイケメンがオーナーならウィリアムの書店は大繁盛だろうに!

ヒュー・グラントが一番かっこいい頃に撮られた作品だと思う。

出演作:『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』、『ラブ・アクチュアリー』など

 

アナ・スコット【ジュリア・ロバーツ】

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世界的に人気なハリウッド女優。

 

この作品の1番の見どころは彼女の美しさ!!

ジュリア・ロバーツが一番輝いていた頃の作品だと思う。 

出演作:『プリティ・ウーマン』、『食べて、祈って、恋をして』など

 

 

感想【ネタバレあり】

ヒュー・グラント(当時39歳)もジュリア・ロバーツ(当時32歳)も、一番美しい頃に撮られた作品だと思う。

ヒューの青い瞳とサラサラヘア、ジュリアの卵肌と小顔。とにかくこのカップルが見目麗しいのが今作の魅力だと思う。

コメディ要素もあってすごくかわいい映画だし、音楽もロマンチックで素敵!

 

ただ、改めて観てみると色々と残念な部分も…

 

ストーリーはリアリティに欠けるし、とにかくアナの感情がフラットで、その美しさ以外にキャラクターとしての魅力を感じられなかった。

ウィリアムがいつまでも忘れられないほど愛した女性アナの魅力は、美しさ以外に何があったんだろう?と思ってしまった。

 

アナの女心・恋心もウィリアムへの気持ちも、全然掴めない。

 

アナのことをシンプルに見てみると、彼氏がいるのにイギリス滞在中にイケメンロンドンボーイを引っ掛けて本気にさせた浮気者みたいにも見えなくない(笑)し、スキャンダルでロンドンに逃げてきた時も「これはウィリアムの気持ちを利用してないか!?」と思ってしまった。

 

でもかわいいから許されちゃうんだよなー。

 

今作が男性に作られた(監督も脚本も男性)作品だとしても、アナの人間性が薄すぎる。一般人と人気女優の恋を描きたいばっかりに、アナはただの”美女”ってだけで、中身が全く重視されていないのが残念。

 

ひたすら男性の夢を描いた作品になってしまっていたような…

これがヒュー・グラントみたいな超イケメン相手だったから成り立ったわけだけど、人気女優が初対面の男性に急にキスしたり、家族の集まりに参加したり、変装もなしにお店や家に現れたり…リアリティが無い。

 

逆に、脇役達は垣間見えるストーリーがあって魅力的。

妹のハニー【エマ・チャンバース】とルームメイトのスパイク【リス・アイファンズ】はぶっ飛んでてかわいかったし、親友のベラ【ジーナ・マッキー】のバックストーリーと夫との関係はすごく印象的だった。

 

個人的には、若かりし日のLord(『ダウントン・アビー』)【ヒュー・ボネヴィル】 が出ていたことも印象的。ちょっと嫌味なやつだけど、寂しさを抱えている憎めないキャラ。

 

わたしは細かいことが気になってしまったけど、軽い気持ちで主演二人の美しさを愛でるにはいい映画かと。

 

 

評価

 

星 3/5 個