『ゴシップガール』のブレイク・ライブリー、『ピッチパーフェクト』のアナ・ケンドリックがダブル主演。
とにかくキャストが豪華な今作!!
全くタイプの違うママ友2人。
ある日「ちょっとしたお願い(シンプルフェイバー)」を引き受けたのをきっかけに二人の関係が複雑なものになって行く。
原作はダーシー・ベルの小説『ささやかな頼み』。
今作はサスペンス要素もあるけど、コメディとしての見所の方が多いかも。
主演二人のファッションもかわいいし、女性が楽しめる作品だと思います。
監督は『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』、『ゴーストバスターズ』のポール・フェイグ。
ストーリー
息子同士が友達であることをきっかけに出会ったステファニーとエミリー。
ステファニーは夫を交通事故で亡くし、女手一つで息子を育てるかたわらビデオブログを運営している。エミリーは豪邸に住み、夫にも愛され、ファッション業界で働く美しいキャリアウーマン。
対照的な二人はお互いの秘密を打ち明け合い、仲を深めていく。ある日、エミリーは息子をステファニーに預けたまま失踪してしまう。
キャスト
ステファニー【アナ・ケンドリック】
夫を交通事故で失い、幼い息子を育てながらビデオブログを発信する主婦。
典型的な「良いママ」キャラをかわいく演じ切ったアナ。ステファニーの女子高生みたいな格好も彼女だから許される。笑
今作で一番輝いてた!!
代表作:『ピッチ・パーフェクト』、『トワイライトシリーズ』など
エミリー【ブレイク・ライブリー】
ファッション業界で働き、いつも華やかで飾らないクールな女性。
息子のニッキーを通してステファニーと出会うが、ある日突然息子をステファニーに預けたまま失踪してしまう。
実はブレイク・ライブリーの作品ってほとんど観た事な無かったんだけど、相変わらずの美女。
女性らしいイメージだったけど、今作ではパンツスーツをカッコよく着こなすクールな姿が素敵。コロコロ変わる彼女のファッションも見所。
代表作:『ゴシップガール』、『旅するジーンズと19歳の旅立ち』など
ショーン【ヘンリー・ゴールディング】
エミリーの夫。イギリス出身の作家・講師。
エミリーに代わって家事もこなす理想の旦那。
今注目の一番ホットなアジア人俳優といえば彼でしょう。
俳優デビュー作だった『クレイジーリッチ』からすぐに今作でブレイク・ライブリーの夫役とはすごい出世!(『ラストクリスマス』ではエミリア・クラークの相手役!!)これからの活躍が楽しみ。
代表作:『クレイジーリッチ』、『ラストクリスマス』など
〜ここからネタバレあり〜
感想【ネタバレあり】
二人のコントラスト
親友同士の裏切りと秘密っていうのが今回のテーマみたいなところがあるけど、個人的にステファニーとエミリーの関係は親友ってほどではない気がするなー。
実際はステアファニーがエミリーに利用されてただけだし、二人の力関係が逆転していくところがむしろ今作の見所。
「主婦」「ママ」って聞くと世間知らずでお人好しみたいな世間の勝手なイメージがあるはず。
ステファニーはまさにそのイメージを形にしたような、典型的な「良いママ」。(「イラつく聖人」タイプの人、いるー笑)
でもエミリーの正体を暴こうと詮索を始めると、そのフレンドリーで無害な見かけをを利用して上手く嘘をついたり、人を騙したり。今作では、そんなステファニーの変貌ぶりが一番面白かった。
モーテルでエミリー宛てに皮肉を言う動画を撮ったあと、車でラップ歌いまくるシーンとか最高!笑
一方のエミリーは、外から見たら豪邸に住んで理想の旦那と幸せに暮らす美しいキャリアウーマン・ママだけど、実際は借金まみれでダークな過去を持つ大嘘つき。
後半は、彼らの裏の顔も見えてくる。
ステファニーは、最初は必死にエミリーの家族を支えようとするものの、エミリーが死んだと知ると、夫も家も高価な服も手に入れて喜んでいたり、エミリーの存在に気付いてからは過去を詮索して正体を暴くことを楽しんでいたり、ちょっと怖い一面もある。
いつも余裕があってクールなエミリーは、小さい子供の母親とは思えないようなハイファッションに身を包み、昼間から強いお酒を飲むクールでかっこいい強い女性のイメージながら、実際は過去の悪事と秘密に怯えて生きている。
「お人好し主婦」と「クールなキャリアウーマン」の代名詞のような二人のコントラストと裏の顔がコメディタッチに描かれてて笑えるし、リズム感のあるストーリー展開も面白かった。
ショーンは悪者か?
初登場では完璧なイケメン夫で、途中からどんどん残念になっていくエミリーの夫ショーン。
観賞中は(特に後半)「こいつ…」て思ってたけど、観終わって冷静になったらかわいそうに思えてきた。笑
彼がチャラいのは分かるけど、職場の女性とやけに距離が近いのは浮気とは限らないし、ステファニーと関係を持っちゃうのは妻が死んだと思ってたからだし、少なくともステファニーにも責任あるはず。
そう考えたら…女ったらしだったってこと以外何も悪いことしてないじゃん!!笑
それなのに女子二人にハメられて逮捕されかけたり、最後エミリーに本当に撃たれちゃったり。(ステファニーとの茶番は微妙だったけどかわいかったからよし笑)
ただ、今作のショーンがやたらセクシーだったからバイアスがかかってる可能性はある(イギリス英語がやたらかっこいいの)。笑
何がかっこいいのかなーと思ったら、話し方もそうなんだけど、彼の声だわ!!声がいいんだわこの人!!
メインキャストの3人以外にも、息子のクラスの嫌味なママ&パパ友3人組も個人的には大好き。
特にダレン【アンドリュー・ラネルズ】!
家で呑気にマリファナやってるところに警察が乗り込んで来るのも爆笑したし、最後思いっきりエミリーを車で轢き飛ばすシーンも、やりすぎだけど笑っちゃう。
この3人の出番もうちょっと増やして欲しかった!笑
まとめ
ミステリーファンとしては物足りないストーリーではあったけど、コメディとしては楽しめた!
特に、アナ・ケンドリックのステファニーのかわいすぎるお人好しママ役が最高。「こういう主婦いそー」とか思いながら観てた。
エミリーのファッションから終始目が離せなかったし、ブレイク・ライブリーも常に美しかっただけど、キャラクターとしてはもっとドロドロで陰湿なエミリーを期待してた。
最後のドタバタ逮捕劇は面白かったけど、あっさり過ぎた気もするなー。エミリーの過去にまつわる謎がもっと複雑なのかと思ったら特に無いし、予想がついてしまう展開。
ステファニーの夫の死はただのエピソードだっただけなのが特に残念。(後でその真実が掘り返されたりするのかと思ってた)
結局、今作で最後に得してるのはステファニーで、夫に兄との関係がバレなかったのも、エミリーの夫をモノにして豪邸も高価な服も手に入れたのも、彼女の「お人好しなふりしてずる賢い」素質(「イラつく聖人」なところ)が上手く働いたから。
最後にはステファニーが全てを手に入れてる(知名度、フォロワー、新しい彼氏)訳だしね。
今作のあらすじを読むと、「ママ友の話」って説明されてるけど、それよりも「タイプの違う大人の女性の話」って方がしっくりくるストーリーだったかな。
人は見かけには寄らないし、どんな秘密を抱えているかもわからない。過去の過ちを上手く切り抜ける人もいれば、泥沼にはまってとんでもないことをしでかす人もいる。
そんなことを言いたい話のように思いました。
今作でわかることは…
スーツにはシャツの襟と袖だけあればOKだと言うこと。
ママを敵に回すといいことないってこと。
どんなに美人でも家族構成も知らない人と結婚するなってこと。
そして、大事な局面は生放送にしとけってこと。
評価
☆星 4 個☆
※キャストが豪華!特にステファニー役のアナ・ケンドリックの振り切れた演技が魅力。
※ミステリー要素のツメはイマイチ。でもコメディとしては十分楽しめる。