探偵Lの映画ブログ

カナダ在住の映画&ドラマオタクが探偵気分で映画をレビューするブログ

Amazonオリジナル『シンデレラ』2021年版、カミラ・カベロ主演のミュージカル映画!!

Cinderella (2021) - IMDb

人気歌手のカミラ・カベロが主演を務める、2021年版の新シンデレラ!!

元々あった「かわいそうな美女」みたいなイメージのあるシンデレラ像を根本から覆す今作のシンデレラは、まさにダイバーシティとジェンダー平等のメッセージを掲げた作品に仕上がってました。

 

とにかくミュージカル要素の強いエンターテイメント作品なので、特にカミラ・カベロファンは必見でしょう。

公開前からビリー・ポーターのフェアリーゴッドマザーが話題になってたけど、正直、予告編が少しずつ出てきてからは、世間の反応が「…あれ?」てなってしまった今作。

 

まさか自分でも観るとは思わなかったけど、観てしまった。2時間もあるのに。笑

シンデレラのリメイクというよりも、シンデレラのストーリーをベースにした王子と庶民のラブストーリー、て感じ。

 

今作では、みんなが知ってる「シンデレラストーリー」の定義は、この作品では通用しない!!笑

 

 

 

キャスト

エラ【カミラ・カベロ】

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継母と二人の義理姉妹と暮らし、自分でデザインしたドレスを売るビジネスを始めることを夢見る。

 

今までのシンデレラのイメージ(悲劇のヒロイン)とは異なる、強い意思を持った女性。

かわいいけど、”シンデレラ”というよりもカミラ・カベロとしてしか見れなかった。笑

 

ロバート王子【ニコラス・ガリツィン】

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将来に迷う王子。

 

彼はとにかく歌唱力抜群だったことが印象的。

典型的王子イケメン。ただ、ちょっと存在感は薄めだったような気がする…(ごめん)

 

継母ヴィヴィアン【イディナ・メンゼル】

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シンデレラの亡き父と結婚した継母。

 

今作の歌のシーンでも、やはり一番存在感を見せていた彼女。

さすがエルサ(『アナと雪の女王』)!!

 

 

 

感想【ネタバレあり】

クラシックなシンデレラじゃない!

開始数秒からもう眉をひそめながら観てしまった。笑

レビューを見ていても、批評家の評価は賛否両論。つまらなくはなかったんだけどねー。

でも、隣で観ていた彼は「こういうのもありなんじゃない」って言ってたから、とにかく好みが分かれる作品だったんだと思う。

 

個人的に、作品としては嫌いでは無いんだけど、ディズニーのアニメを見て育った人やクラシックなシンデレラストーリーが好きな人は受け付けないでしょう。この手のリメイクは。

 

今作品が現代版なのは、お伽話としては典型的な「王子様と結婚するのが女性の夢」っていうゴールから「王子様より夢を追うシンデレラ」としてして書き換えられていたところ。

王子様も、自分の将来について迷いながらも、敷かれたレールを歩くことより自分の気持ちに従うっていう。

 

王様と王妃、王子の不気味な妹の関係性も面白かった。

王様役のピアース・ブロスナンは、ロマンスグレーになっても相変わらず素敵!!

 

ミュージカル映画として

よかったところは、カミラ・カベロ&イディナ・メンゼルの美声と、ビリー・ポーターのフェアリーゴッドマザー!!フェアリーゴッドマザーがドラッグクイーン風なのも面白かった。笑

もっと彼のシーンが見たかったなー。

 

ビリー・ポーターはいつもレッドカーペットでびっくりのドレスコードをしてくることで有名。それを知ってたら、今作でのキャスティングも超納得です。

このプレミアのドレスも、主役より目立ってるじゃん!笑

Billy Porter wows at the 'Cinderella' premiere and more star snaps | Page  Six

 

ダイバーシティは…

最近の作品としてダイバーシティも意識してはいたのかもしれないけど、とにかく黒人を多くキャスティングしておけばいいよね、ていう魂胆が見え見えだった。

特にアジア人キャストはほぼゼロだったんじゃ無いかな?エラがお店を出したがってた広場に中国語の看板が出てたくらい。笑

 

ヨーロッパの話(?)だからそれで良くない?て言う人もいるかもしれないけど、それならそれに忠実に白人だけで作ればいいと思うの。でも現代版に書き換えるならそうじゃないだろうと。

映画業界はそろそろ、白に黒を足してグレーにすることを考えるんじゃなくて、最初からいろんなカラーを混ぜ合わせることを覚えた方がいいと思う。

 

 

まとめ

広い視野でこの新しさを受け入れることができれば、楽しめる作品だと思います。

個人的に、最初はちょっと納得がいかなかった”現代版感”のあるキャラクター設定だったけど、見終わった時に楽しかったと思える作品だった。

 

ミュージカル映画としての演出とか、曲のチョイス(あえて新しすぎないキャッチーな曲を選んでるところとか)はぴったりだったと思う。

今作の衣装を担当したのはNetflixの『ブリジャートン家』でも衣装を担当したエレン・ミロイニック。個人差はあるだろうけど、シンデレラのドレスはあんまり私のタイプじゃなかったかなー。フェアリーゴッドマザーのドレスは最高だったけど(何度も言う)!!

 

そもそもカミラ・カベロファンのティーンとかファミリー向けの作品だと思うし、そういう意味ではワクワクする楽しい映画でした。

王子がカミラのリアル彼氏ショーン・メンデスにちょっと似てる。笑

 

評価

☆星 3.8個/  5 個☆

【ネタバレあり】Netflix『ヒーズ・オール・ザット』Tiktokスター アディソン・レイ主演のラブコメ!!

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Tiktokから人気が出たインフルエンサーの一人、アディソン・レイが主演したNetflixオリジナルのラブコメ映画。

90年代の人気映画『シーズ・オール・ザット』のリブートとして作られたらしいけど…

 

現地のいろんな記事で酷評されているものの、作品としては成功しているらしい(Thanks to Addison for sure!)。

それもあってか、アディソンは今後複数のNetflixシリーズへの出演が決まっているんだとか!

 

アディそんに注目が集まりがちな今作だけど、他の脇役もいい味出してるし、相手役のタナー・ブシャナンがとにかくイケメンなのでそこに注目したい!!

 

グッドガールズのディーンも校長役で出てた!

mobayuri.hatenablog.com

 

 

 

 

評価は…

チャーリー・ダミリオなどと同様、今や若者の憧れである彼女の人気にあやかって作られた作品だろうから、まぁ期待せずに見ては見たものの…

シーズ・オール・ザット』の「オリジナルファンが泣くよ…」っていうくらいのひどい評価。笑

いや、分かってはいたよ。笑

 

ストーリーも、『シーズ・オール・ザット』を見ていなくても予想がつくような、ラブコメの定番シンデレラストーリー。こういうの全然嫌いじゃ無いし、キャメロンの返信も大成功だったとは思うんだけど、それ以外のシーンやらセリフやら何もかもが中途半端で、とにかくイタい。苦笑

ファッションも、リブートを意識したのかわからないけどちょっと古臭い気がしてしまった…

 

でも、Tiktokでアディソンを見てるファンのティーン(12歳くらい)には嬉しい作品だったのかも。

アディソンはかわいいし、学校での生活を描いてるのも親近感あるだろうし。

 

個人的に思ったのが、今時の学生はSNSのフォロワー数で階級分けされてるの?てこと…

怖い。笑

 

キャスト

もちろん主役はアディソンなんだけど、脇役もいい若手俳優が揃ってたと思う。

どう見ても高校生では無いし、みんなちょっとセクシーすぎでは?とは思ったけど。笑

 

個人的にはパジェットの友達クイン役だったマイラ・モロイがタイプ。

 
 
 
 
 
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ゾンビーズ』のペイトン・マイヤーの典型的なクズ男ぶりもよかった!笑

 
 
 
 
 
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あとはとにかく、キャメロン役のタナー・ブシャナンがめちゃかっこいい!

キャメロンのキャラはちょっとウザめだけど、変身後の王子感が素敵。

タナーくん、今後の活躍が楽しみ!!

 
 
 
 
 
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Tiktokスターだけに

ダンスが人気になったアディソンだから、どうしてもダンスのシーンを入れたかったんだろうけど、特にプロムの奇妙なダンスバトルは見てて痛々しい、辛い…。

でも、今作はきっとアディソンファンの中高生が見ているんだろうと推測したら、これくらいのイタさは許容範囲なのかも?(は?)

 

そして、何気にカーダシアン姉妹の長女コートニー・カーダシアンが化粧品のPR担当として登場。

2回分のシーンしか無いし、完全に同じ場所で同じ日に計10分くらいの撮影で完結してそう。笑

 
 
 
 
 
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まとめ

アディソン・レイの演技が酷評されてるけど、私は気にならなかった。

ただ、ラブコメファンだったとしてもかなりハードルを下げないとこの映画のイタさに耐えられないと思います。

 

嫌いじゃ無いけど、とにかく見ていてこっちが恥ずかしくなるようなシーンが多かったのがちょっと…

それも見どころなのかもしれないけど!笑

 

とにかく、アディソン&タナーファンには必見の映画だと思います!

【深掘り】『マデリンちゃん失踪の真実』新容疑者浮上!?10年以上未解決の誘拐事件

久々のドキュメンタリー深掘り記事。

 

この事件、大昔に「奇跡体験アンビリーバボー」で特集していたのをいまだに覚えています。

被害者少女マデリーンがとにかくかわいらしいのと、両親の反応や言動がやけに不自然だったことが、この事件が世界で一番有名な少女誘拐事件になった理由だと思います。

 

被害者両親が、表情が読めないせいかとにかく怪しく見えてしまって、メディアもそれをひたすら報道したから余計ドラマのような話題性を呼んでしまったこの事件。

人の反応なんてそれぞれなのにね。

 

このドキュメンタリーでは、いかに最初の操作がずさんだったかメディアがどれだけ被害者家族を引っ掻き回したかについてを主に描いていたと思います。

ポルトガルの警察を責めるような内容だったけど、どちらもしっかり協力して被害者のためだけに捜査をしていればこんなことにはならなかったのではと思ってしまいました。

 

実は、

最近になって容疑者に関する超特大なアップデートがありました!!

以下ではそれについても触れています。

 

Netflixではマデリンちゃんだけど、以下の記事では、マデリーンの方がしっくりくるのでそっちで書いてます。

 

その他の事件深掘り記事↓↓

mobayuri.hatenablog.com

mobayuri.hatenablog.com

 

 

 

事件概要【作中にない事実あり】

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2007年5月3日

当時3歳だったマデリーン・マッケーンちゃんがポルトガルのリゾート地滞在中に行方不明になります。

マデリーンちゃんは両親と兄弟(双子)、両親の友人家族とともにイギリスから旅行に来ていました。(両親は医師で、一緒に旅行に来ていた友人も同業種関係の友達だったそう)

他の家族にも子供がおり、家族10人以上の団体での旅行だったそうです。

 

午後8時

両親は子供達を部屋で寝かしつけ、同じ敷地内にある歩いて数分のタパスバーで友人達と食事をしており、30分ごとに親達がそれぞれ順番に子供の寝室に様子を見に来ていました。

 

友人が子供の寝室を見に来た時にはわずかに開けていたドアが大きく開いていたそうですが、風で開いたと思い、深く考えずにいたそうです。

 

午後10時頃

その後、マデリーンの母親ケイトが様子を見に来ると、部屋の窓は空いており、マデリーンがいなくなっている事に気付きます。(双子は同じ部屋で何事もなかったかのように寝ていました。)

 

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のちに、友人の一人は様子を見に行った際に小さな子供を抱いた黒髪の男性を目撃していたことや、部屋のドアが開いていた事を証言しました。

少女のパジャマがマデリーンのものと酷似していたことから、目撃された男性は有力な容疑者だと言われていました。


実は、両親たちは6日間の旅行中毎晩、寝ている子供達を置いてタパスに食事に出ており、それが報道されると世間に激しく批判されました。

確かにちょっとなー、とは思いますが…まさかホテルで子供が誘拐されるとは思わないしだろうし。

でも、これだけ離れているタパスに、3歳の娘と乳児の双子をおいて深夜まで大人だけ楽しむのは確かに危なっかしいとは思う。(気持ちはわかるけども)

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ちなみに、この日マデリーンは両親に「昨日の夜わたしが部屋で泣いていたのになんで来なかったの?」と言っていたそうで、連日大人が長時間部屋にいないことを知っていた犯人は、前日の夜にもマデリーン達が寝ていた部屋の様子を伺っていた可能性もあると言われています。

 

 

捜索開始

警察が呼ばれ捜索が開始されますが、初動が悪く、最初から証拠の収集をせずに捜査をしていたため様々な証拠を失ってしまったと言われています。

通報前にも従業員とその他の宿泊客の多くが部屋に立ち入っていたのもあり、現場の状態も悪かったそう。

 

 

犯人候補

通訳の男性

最初に容疑者として浮上したのは、近所に住んでいたコンサルタントの男性で、彼は英語とポルトガル語の通訳としてボランティアで捜査に協力していました。しかし、警察が自宅を2回捜索するも、証拠は何も出ませんでした。

 

善意で協力したのに、ちょっと変わり者だったからってだけの理由でこんなにプライベートにまで介入されちゃった彼、かわいそう…。

 

両親

両親が犯人だという説は、当初からとても注目されていました。

このドキュメンタリーでも、両親がメディアにひたすら批判(というよりイジメ)されているのがわかりますが、この事件では必要以上に(悪い意味で)注目を浴びていたと思います。

 

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犯人説として、両親は事故でマデリーンを死なせてしまい、それをカバーするために友人達と誘拐事件に見せかけて遺体を隠した、というのがその動機だと言われていました。

 

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また、第一発見者の母ケイトが、マデリーンの不在を知るなり真っ先に「娘がいない」ではなく「誘拐された!」と発言していたことや、両親が利用していた車で死体捜索犬が反応を見せたことなども疑われた理由でした。

 

母親は、マデリーンがいないことに気付くなり、他の子供たちをそのまま部屋に置いてタパスまで人を呼びに行ったそうで、誘拐されたと思ったならなぜ他の子供たちも置き去りにしたのか、なども批判されています。(この事件の被害者批判は本当に凄い、ある意味。)

 

とにかく被害者家族へのメディアの反応がひどい!

それもあってか、このドキュメンタリーでは両親のインタビューや取材が一切ありません…

ちょっと残念だけど。


このほかにも、数多くの陰謀説が問われており、長年議論の的となっていました。

 

2020年のアップデート【作中にない事実】

このドキュメンタリーは2019年公開だったので、このアップデートについては一切情報がありませんでしたが、ドイツとイギリスの警察は、ここ数年間極秘で一人の容疑者を追っており、2020年になってようやく公表に踏み切ったそうです。

 

イギリスとドイツの警察は、44歳(2021年時点)のドイツ人男性を容疑者として特定したと発表しています。

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ドイツの法律上、名前は公表されていませんがクリス・Bと称されています。

彼は子供の性的暴行や誘拐で逮捕歴のある人物で、現在はドラッグ関係の罪で服役中だそうです。同容疑者は2015年にザクセン・アンハルト州で起きた少女の行方不明事件にも関与していると見られています。

 

どこにでもいそうな男性。見た目では危険人物には見えません。怖い。

ちなみに、最初の目撃証言では「子供を抱えていた黒髪の男性」が有力な容疑者と言われていたので、その人は犯人ではなかった事になりますね。


警察は、容疑者が所有していた複数の車の写真を公表しており、そのうちジャガーXJR6は、事件があった翌日に別人の名義に書き換えられていたそうです。

この白いのとか、完全に怪しいやつ。誘拐犯が乗ってるやつ。

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警察は、容疑者の男性が友人とのメールのやりとりで「小さい子供を奴隷のように長年キープいておいて、最後は始末してしまえばいい」というような内容が見つかっており、幼い子供を誘拐して性的虐待を繰り返し、殺した可能性もあると考えられており、世界中で数々の目撃証言があったマデリーンも、残念ながら亡くなっている可能性が高いと言われています。

 

てか、友達とこんなやりとりするのってどんな関係だよ。

こんな人が存在すること自体が恐ろしい…

 

 

さいごに

ごく最近になって、ドイツが製作したドキュメンタリーが公開されたそうなので、容疑者特定関する詳細が今後明らかになるかもしれません。

 

ちなみに、容疑者のクリス・Bは現在「ドイツのアルカトラズ」と言われる危険度の高い刑務所に収容されていますが、何度か囚人に殺されかけているそうです。(子供の事件で収容された人は、刑務所でもめちゃくちゃ嫌われるそうです…)

 

まだ犯人特定とまではいきませんが、有力な容疑者が現れたからには、今後早急に進展があることを祈ります。