久々のドキュメンタリー深掘り記事。
この事件、大昔に「奇跡体験アンビリーバボー」で特集していたのをいまだに覚えています。
被害者少女マデリーンがとにかくかわいらしいのと、両親の反応や言動がやけに不自然だったことが、この事件が世界で一番有名な少女誘拐事件になった理由だと思います。
被害者両親が、表情が読めないせいかとにかく怪しく見えてしまって、メディアもそれをひたすら報道したから余計ドラマのような話題性を呼んでしまったこの事件。
人の反応なんてそれぞれなのにね。
このドキュメンタリーでは、いかに最初の操作がずさんだったか、メディアがどれだけ被害者家族を引っ掻き回したかについてを主に描いていたと思います。
ポルトガルの警察を責めるような内容だったけど、どちらもしっかり協力して被害者のためだけに捜査をしていればこんなことにはならなかったのではと思ってしまいました。
実は、
最近になって容疑者に関する超特大なアップデートがありました!!
以下ではそれについても触れています。
Netflixではマデリンちゃんだけど、以下の記事では、マデリーンの方がしっくりくるのでそっちで書いてます。
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事件概要【作中にない事実あり】
2007年5月3日
当時3歳だったマデリーン・マッケーンちゃんがポルトガルのリゾート地滞在中に行方不明になります。
マデリーンちゃんは両親と兄弟(双子)、両親の友人家族とともにイギリスから旅行に来ていました。(両親は医師で、一緒に旅行に来ていた友人も同業種関係の友達だったそう)
他の家族にも子供がおり、家族10人以上の団体での旅行だったそうです。
午後8時
両親は子供達を部屋で寝かしつけ、同じ敷地内にある歩いて数分のタパスバーで友人達と食事をしており、30分ごとに親達がそれぞれ順番に子供の寝室に様子を見に来ていました。
友人が子供の寝室を見に来た時にはわずかに開けていたドアが大きく開いていたそうですが、風で開いたと思い、深く考えずにいたそうです。
午後10時頃
その後、マデリーンの母親ケイトが様子を見に来ると、部屋の窓は空いており、マデリーンがいなくなっている事に気付きます。(双子は同じ部屋で何事もなかったかのように寝ていました。)
のちに、友人の一人は様子を見に行った際に小さな子供を抱いた黒髪の男性を目撃していたことや、部屋のドアが開いていた事を証言しました。
少女のパジャマがマデリーンのものと酷似していたことから、目撃された男性は有力な容疑者だと言われていました。
実は、両親たちは6日間の旅行中毎晩、寝ている子供達を置いてタパスに食事に出ており、それが報道されると世間に激しく批判されました。
確かにちょっとなー、とは思いますが…まさかホテルで子供が誘拐されるとは思わないしだろうし。
でも、これだけ離れているタパスに、3歳の娘と乳児の双子をおいて深夜まで大人だけ楽しむのは確かに危なっかしいとは思う。(気持ちはわかるけども)
ちなみに、この日マデリーンは両親に「昨日の夜わたしが部屋で泣いていたのになんで来なかったの?」と言っていたそうで、連日大人が長時間部屋にいないことを知っていた犯人は、前日の夜にもマデリーン達が寝ていた部屋の様子を伺っていた可能性もあると言われています。
捜索開始
警察が呼ばれ捜索が開始されますが、初動が悪く、最初から証拠の収集をせずに捜査をしていたため様々な証拠を失ってしまったと言われています。
通報前にも従業員とその他の宿泊客の多くが部屋に立ち入っていたのもあり、現場の状態も悪かったそう。
犯人候補
通訳の男性
最初に容疑者として浮上したのは、近所に住んでいたコンサルタントの男性で、彼は英語とポルトガル語の通訳としてボランティアで捜査に協力していました。しかし、警察が自宅を2回捜索するも、証拠は何も出ませんでした。
善意で協力したのに、ちょっと変わり者だったからってだけの理由でこんなにプライベートにまで介入されちゃった彼、かわいそう…。
両親
両親が犯人だという説は、当初からとても注目されていました。
このドキュメンタリーでも、両親がメディアにひたすら批判(というよりイジメ)されているのがわかりますが、この事件では必要以上に(悪い意味で)注目を浴びていたと思います。
犯人説として、両親は事故でマデリーンを死なせてしまい、それをカバーするために友人達と誘拐事件に見せかけて遺体を隠した、というのがその動機だと言われていました。
また、第一発見者の母ケイトが、マデリーンの不在を知るなり真っ先に「娘がいない」ではなく「誘拐された!」と発言していたことや、両親が利用していた車で死体捜索犬が反応を見せたことなども疑われた理由でした。
母親は、マデリーンがいないことに気付くなり、他の子供たちをそのまま部屋に置いてタパスまで人を呼びに行ったそうで、誘拐されたと思ったならなぜ他の子供たちも置き去りにしたのか、なども批判されています。(この事件の被害者批判は本当に凄い、ある意味。)
とにかく被害者家族へのメディアの反応がひどい!
それもあってか、このドキュメンタリーでは両親のインタビューや取材が一切ありません…
ちょっと残念だけど。
このほかにも、数多くの陰謀説が問われており、長年議論の的となっていました。
2020年のアップデート【作中にない事実】
このドキュメンタリーは2019年公開だったので、このアップデートについては一切情報がありませんでしたが、ドイツとイギリスの警察は、ここ数年間極秘で一人の容疑者を追っており、2020年になってようやく公表に踏み切ったそうです。
イギリスとドイツの警察は、44歳(2021年時点)のドイツ人男性を容疑者として特定したと発表しています。
ドイツの法律上、名前は公表されていませんがクリス・Bと称されています。
彼は子供の性的暴行や誘拐で逮捕歴のある人物で、現在はドラッグ関係の罪で服役中だそうです。同容疑者は2015年にザクセン・アンハルト州で起きた少女の行方不明事件にも関与していると見られています。
どこにでもいそうな男性。見た目では危険人物には見えません。怖い。
ちなみに、最初の目撃証言では「子供を抱えていた黒髪の男性」が有力な容疑者と言われていたので、その人は犯人ではなかった事になりますね。
警察は、容疑者が所有していた複数の車の写真を公表しており、そのうちジャガーXJR6は、事件があった翌日に別人の名義に書き換えられていたそうです。
この白いのとか、完全に怪しいやつ。誘拐犯が乗ってるやつ。
警察は、容疑者の男性が友人とのメールのやりとりで「小さい子供を奴隷のように長年キープいておいて、最後は始末してしまえばいい」というような内容が見つかっており、幼い子供を誘拐して性的虐待を繰り返し、殺した可能性もあると考えられており、世界中で数々の目撃証言があったマデリーンも、残念ながら亡くなっている可能性が高いと言われています。
てか、友達とこんなやりとりするのってどんな関係だよ。
こんな人が存在すること自体が恐ろしい…
さいごに
ごく最近になって、ドイツが製作したドキュメンタリーが公開されたそうなので、容疑者特定関する詳細が今後明らかになるかもしれません。
ちなみに、容疑者のクリス・Bは現在「ドイツのアルカトラズ」と言われる危険度の高い刑務所に収容されていますが、何度か囚人に殺されかけているそうです。(子供の事件で収容された人は、刑務所でもめちゃくちゃ嫌われるそうです…)
まだ犯人特定とまではいきませんが、有力な容疑者が現れたからには、今後早急に進展があることを祈ります。