探偵Lの映画ブログ

カナダ在住の映画&ドラマオタクが探偵気分で映画をレビューするブログ

Netflix 『ダーティ・ジョン』 【劇中に無い事実&ネタバレあり】

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衝撃の実話。

メディアにも大きく取り上げられたこの事件。

 

 

被害者のデボラと娘のテラは色々なインタビューやトキシック・リレーションシップ(家庭内虐待、デートDVなど)の撲滅イベントにも積極的に参加して自らの経験を語っているそう。

 

 

実はこのドラマを見る前にすでに実際の事件について知ってたから、まず内容の正確さにびっくり。実際に起こったことがぶっ飛んでるからそもそも脚色する必要はないだろうけど。笑

 

 

ありとあらゆる詐欺に精通したジョン役に、エリック・バナはちょっと整いすぎてるかなって思ったけど、最終的な豹変ぶりが良かったかも。

 

 

シーズン2の制作が決定し数ヶ月前に予告編が公開されました。

www.youtube.com

 

 

全く違う登場人物で作られるようですが、こちらも実話が元となっています。

実話をドラマ化するシリーズになるのかな?

こっちも楽しみ!!

 

 

 

 

 

ストーリー

カリフォルニアでインテリアデザインの会社を経営し裕福な生活を送っていたデボラは、インターネットでジョンと出会い、優しく魅力的な彼に惹かれ、付き合い始める。

ジョンの言動に不信感を抱く娘たちからは反対されつつも、デボラは短期間でジョンとより親密になっていく。

 

 

 

キャスト

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デボラ【コニー・ブリットン】

インテリアデザインの会社を営む女性社長。出会い系アプリでジョンと出会う。

 

いつも困ったような表情で、ジョンに振り回されてしまう優しいデボラ役がぴったりだった。いつもおしゃれでスタイル抜群な彼女のファッションも素敵。

ドラマ『ナッシュビル』にも出演。

 

 

ジョン【エリック・バナ】

出会い系サイトでデボラと出会う。医師としてイラクで働いていたと語るが謎が多い。

 

インクレディブル・ハルク役で知られるエリック・バナが性悪男をクレイジーに演じてます。ちょっと整いすぎてるかなって思ったけど、最終的な豹変ぶりが良かったかも。

 

 

ヴェロニカ【ジュノー・テンプル】

デボラの長女。気の強い性格。ジョンを嫌う。

 

デボラの長女の実名はジャクリン。ブランド物のバッグを持ち歩くザ・お嬢様なヴェロニカ役がハマってた。

 『マレフィセント1・2』には妖精役で出演。 

 

 

テラ【ジュリア・ガーナー】

デボラの次女。穏やかで優しい性格。獣医を目指している。

 

実際の名前もテラ。ジュリア・ガーナーすごく幼く見えたけどかわいかった!

『オザークへようこそ』で人気のアメリカ人女優。最近結婚!めでたい!

 

 

 

〜ここからネタバレあり〜 

 

 

 

劇中に無い事実【ネタバレ含む】

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登場人物本人(左からアーリーン、デボラ、テラ)

とんでもない内容だけどドラマの出来事はほとんど事実なので、補足情報程度に。

次女のテラはデボラと一緒にテレビに出たりプレミアで写真を撮ったり、この事件に関してオープン(このストーリーでは重要な役割だしね)だけど、長女のジャクリンはほとんどメディアに顔を出していないこともあり、ジョンの存在やこの一件に対してあんまり関わりたく無いのかも。

※ジョンのついてのドキュメンタリーは観てないけど、内容がダブってる可能性あり。

 

 

デボラ

デボラは当時59歳。30年以上のキャリアを持つインテリアデザイナーで自身の事務所を経営する実業家。当時、長女ヴェロニカ(実名ジャクリン)と高級マンションのペントハウスに住んでいた。4度の結婚と離婚を繰り返し、実際は4人の子供がいる。(劇中では娘2人と息子が一瞬登場) 

  

姉のシンディを殺した義兄のビリーは、母アーリーンがビリー側の証人として裁判で証言したことで5年(異例の短さ)の判決を受け、実際刑務所で過ごしたのはたったの3年。報われないーーーーー!!

 

ジョンと付き合い出してから、娘達とジョンが対立してもいつもジョンの肩を持っていたため娘達とは疎遠になり、特にジャクリン(役名ヴェロニカ)との関係は最悪だったよう。

 

 

ジョン

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ドラマの通り、幼少期から父に教え込まれた詐欺技術(?)でお金儲けをしていたジョン。学生時代は麻薬の売人をしていたこともあり、前妻トーニャのサポートで麻酔医になったのも立場上ドラッグが手に入りやすかったからだと思われる。

結婚当時、ジョンは31歳と自称していたけど実際は26歳だったらしい。(なんのための詐称?笑

 

デボラと出会ったのは刑務所出所からわずか2日後!!

常にスクラブ(医療従事者がきる青い上着。劇中でもそれ着たままパーティに参加するシーンあり)を着ていて、忙しい医者アピールをしていたらしい。

 

性悪な恋人についてのネット掲示板にはジョンについての専用ページが存在し、被害者女性から注意を呼びかける内容が多数投稿されていた。

ジョン本人はそのページをプリントアウトして大事に保管。笑

 

テラを襲った際、ジョンは彼女を刃物で脅し自分の車に乗せて誘拐しようとしていたと見られ、車からパスポート等も見つかっているため近々国外逃亡するつもりだったとみられる。

 

事件から4日後、57歳で死亡。その後の葬儀には誰も参加しなかった。

 

 

ジャクリン(役名ヴェロニカ)

元々母の交際相手に厳しかった(そりゃ4回結婚失敗してれば心配だよね)が、ジョンのことを最初から一番怪しんでいたのはジャクリン。 

いとこのシャド(役名トビー)と共に私立探偵を雇いジョンの素性調査を始めたことでジョンの正体が判明。(劇中ではデボラが発見したことになっている)

 

 

テラ

ドラマ『ウォーキング・デッド』 のファンで、ジョンの目を刺した理由はゾンビを殺すには脳にダメージを与えなければいけないからだと言う理由らしい。

 

 

 

感想【ネタバレあり】

 

 

とんでもない実話!

ジョンみたいな人が本当の『パラサイト』だと思う。

デボラのおっとりとした優しすぎる性格がジョンには都合が良かったはずだし、お金持ちでラッキーって思ったはず。

 

 

ジョンはそもそも出会った女性を利用することしか考えてなかったのかもしれないけど、デボラに尽くす姿を見てると恋人としては理想的に見える。

そうやって早い段階で信用させるのが戦略なんだろうなー。賢い性悪男怖いー。

 

 

でも最終的なジョンの目的がよく分からなかったなー。

きっと最初はお金のためにデボラに近付いたんだろうけど、最終的には謎の恨みでデボラに執着していたような。

 

 

流されやすくて曖昧な態度のデボラにいちいちイライラ。でも、娘達がしっかりしてて良かったね。

ヴェロニカのリッチなわがまま小娘ぶりは完璧!ジュノー・テンプルの生意気顔がハマってた。穏やかキャラなテラとのコントラストもいい感じ。

これだけ違うタイプの娘が一緒になって「コイツやばい!」って言ってるんだから何かあるんでしょう。家族が交際相手に反対するなんてよくある話かもしれないけど、それを素直に聞いておいた方がいいこともあるってことかな。

 

 

ジョンのこともだけど、デボラの姉が夫に殺された事件もびっくり!不幸続きすぎ!

ビリー側についたアーリーン全然理解出来ないよー。宗教的なこともあるんだろうけど、こんなことあったらむしろ母親として信用できなくなりそう。よく仲良くしてるな、デボラ。

アーリーンは唯一ジョンを気に入ってた家族の一人でもある…うーん、この家族男運が無い、のかな(失礼)……笑

 

 

この事件が作品にするのにぴったりだったのは、最後にジョンが死んでるからだと思う。

きっとジョンのように賢くて捕まらない人もいっぱいいるんだろうし、デートDVみたいなのってなかなか抜け出せない被害者も多いはず。

 

 

話の展開が分かってたっていうのもあるけど、前半はストーリーがだらっとした感じもしたかな。後半に向かってジョンの変貌ぶりは見応えあったけど。

 

 

オンラインで出会った人が狂人だったって話はよくあるけど、ジョンほどの二重生活ができる人が実在して、起きたことが実話ってことを知って観るとまたいろいろ考えてしまう…

 

 

 

まとめ

 

 

☆星 4 個☆

 

 

※事実に忠実なのにちゃんと面白い。

※ジョンの本性が見えるまでちょっとだらっとしたかも。