シーズン1ではトロントが撮影地であると聞いて見始めた今作。
ついにシーズン3が公開!!もうもっと続いてるような気がするくらいストーリーが毎回発展していく今作。
シーズン3では、別の時空でアンブレラ・アカデミーの代わりに世界を救っているスパロウ・アカデミーの存在が明らかに!(しかも何故か死んだはずの兄弟ベンがいる)
それぞれのキャラクター達の人間関係にも変化が生まれ始め、ストーリーがより濃厚になっていっています。
ここからはシーズン1公開直後のレビューになります。
スーパーヒーロー系作品は大ファンだけど、ドラマは当たり外れがあるからなんとなく敬遠がち。今作も全く期待せず見始めたけど、スーパーヒーローなのに私生活に問題ありなクセの強いキャラクター達が魅力的で、すっかりハマってしまいました。笑
設定も面白いけど兄弟のドタバタも満載で、どちらかというとコメディ要素が強い作品。
癖の強すぎるキャラクター達が今作の魅力。
定番すぎるDCやアベンジャーズより好きかも!!
見始めるまで知らなかったんだけど、原作は2000年代に一世を風靡したエモ系ロックバンド、マイケミカルロマンス(通称マイケミ)のボーカル、ジェラルド・ウェイ!!アメコミ作家になっていたとは!!
当時はロック系のボーイバンドが流行ってて、ゴスな見た目の割にキャッチーな音楽が大人気になった彼ら。アルバム聴いてたー!(個人的なお気に入りは「I'm Not Okay」)
そんなバックストーリーを知って余計ワクワクしてしまった。笑
ジェラルドが今作の制作を手掛けていることもあり、注目シーンの所々で使われるレトロな楽曲のセレクトも最高!!
シーズン1は、キャストも演技派エレン・ペイジ*1を筆頭に、『ゲーム・オブ・スローンズ』のトム・ホッパーや『マインド・ハンター』のキャメロン・ブリットン、それからR&Bの女王メアリー・J・ブライジまで登場する豪華さ!!
ストーリー
1989年、全世界で43人の女性が突如妊娠・出産するという怪事件が起こる。大富豪のハーグリーヴス卿はその中の7人を養子にすることに成功。生まれつき特殊能力を持つ彼らを教育し、「アンブレラ・アカデミー」というスーパーヒーロー集団として悪と戦わせていた。しかし、あまりに厳しい父親にうんざりした子供達は、一人、また一人と家を出て行く。
それぞれの道へ進み疎遠になっていた兄妹だが、父の急死をきっかけに家へ戻り再会する。
キャスト
7号(ヴァーニャ)【エレン・ペイジ】
スーパーヒーロー家族の中で、何の能力もない「普通の子」として育つ。
ヴァイオリニストとして楽団で活動している。家を出たあと、家族の暴露本を出版し兄弟から反感を買う。何の能力も無いため、兄弟にも父親にも相手にされず不遇の少女時代を送ったかわいそうなヴァーニャ。でも、もちろんそれだけでは終わらない注目のキャラクター…
シーズン3以降はヴィクターに。
『ジュノ』で妊娠した女子高生を演じ、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされたことのある演技派俳優。
現在はエリオット・ペイジとして活躍中。
5号【エイダン・ギャラガー】
空間(&時空)移動の能力を持つ。
17年間行方不明になっていたが、父の死後に行方不明になった当時の姿で帰ってくる。多少なりともあの少年探偵からインスピレーション(体は子供〜的なやつ、ブレザーに短パン、生意気)を得ているとしか思えないキャラ。笑
眉間にシワを寄せた険しい表情に、中年オヤジの喋り方と振る舞いが完璧だった彼。今後に期待大な子役。
1号(ルーサー)【トム・ホッパー】
怪力の持ち主でアンブレラ・アカデミーのリーダー。
父親を尊敬し、最後までアカデミーに残ったメンバー。任務として4年間月に送られていた。
張り切り長男キャラだが、世間知らずでピュア。3号アリソンに想いを寄せる。
『ゲーム・オブ・スローンズ』にも出演していたイギリス人俳優。今作でも筋肉キャラがぴったり。
2号(ディエゴ)【デイビッド・カスタニェーダ】
もの(主にナイフ)を自在に投げることができる能力を持つ。
警察官を目指していたこともあるが、今は影のヒーローとして悪と戦っている。皮肉屋ながら、アンドロイドである母親グレースを誰よりも気にかける優しい一面もあり。
ドラマメインに活動するメキシコ出身俳優。今作が大作初出演のよう。
3号(アリソン)【エミー・レイヴァー・ランプマン】
言葉で人を操る能力を持つ。
世界的な有名女優(女優として成功したのはパワーのおかげらしい)。現在は夫と離婚調停中。有名人な割には普通に出歩き庶民的な感じが気になった。もっと女優ぽい一面も見たかったなー。
ゴージャスなカーリヘアがかわいい。歌手・ブロードウェイ女優として活躍。
4号(クラウス)【ロバート・シーハン】
死者と会話できる能力を持つ。
幼少期のトラウマと彼の前に現れる死者への恐怖から逃れるためドラッグに溺れるヤク中。ハーグリーヴス兄弟の中でも特にぶっ飛んだ役所。シーズン1ではキーパーソンとしてストーリーを盛り上げていた。
『シャドウハンター』、『ミスフィッツ』等に出演。ドラマを中心に活躍するアイルランド人俳優。
6号(ベン)【ジャスティン・H・ミン】
体内からの触手で敵と戦うことができる能力を持つ。
作戦中の事故?で死亡。シーズン1では活躍が少ないものの、クラウスとのコンビがかわいい。アカデミーメンバーの中で最も謎が多く、今後注目の役所。
今作を機に人気上昇中のジャスティン!
話題作にも続々出演中。
チャチャ【メアリー・J・ブライジ】
ファイブが勤務していた暗殺組織のエージェント。
仕事人間。長年のパートナー・ヘイゼルと、組織の命令でファイブを追う。
正直、一番テンション上がったキャストは彼女。R&Bの女王が、今作ではやり手の女殺し屋!悪役なのに憎めないヘイゼルとのコンビが最高!
戦闘シーンもかっこいいし、女優としての活躍にも注目。
ヘイゼル【キャメロン・ブリットン】
ファイブが勤務していた暗殺組織のエージェント。
冷徹なパートナー・チャチャと比べて人間味があり、待遇の悪い仕事への不満が募り気味。ドーナツ店のおばちゃん店員と恋に落ちる。
この囁くような喋り方、どこかで聞き覚えがある…と思ったら、同Netflixの『マインドハンター』で殺人鬼エド・ケンパー役が最高すぎた彼だった!!最近色々な作品に抜擢され絶好調な注目俳優。
〜ここからネタバレあり〜
感想【シーズン1ネタバレあり】
生まれつき特殊な力を持っているヒーローってことで、X-メン的な雰囲気をイメージしてたんだけど、もっと身近で人間味のあるヒーロー家族のドタバタ劇だった。
パワーはすごいのに、一筋縄では行かない凸凹ヒーロー兄妹の話。
スーパーパワーを持ってるからってアベンジャーズみたいにリッチで完璧とは限らない!
スーパーヒーローものは大体「悲劇を乗り越えてすごいヒーローになった」みたいな流れが多いけど、このヒーロー達は子供時代にヒーローとしてもてはやされたにもかかわらず、父親の問題もあって大人になってもこじらせてる感じ。笑
最初の予想は、彼らが悪と戦う話かと(同じ日に生まれた他の能力者と戦うとか)思ってたけど、実際は兄弟でわちゃわちゃしながら世界の破滅を阻止する(結局してない笑)のがシーズン1のストーリー。
隠されていたヴァーニャの力を中心に、数十年を経て明らかになる家族の秘密が今回のポイント。これから続いて行くシーズンの序章的なストーリー。
注目キャラはやっぱりファイブ。
あの少年探偵を強烈にしたようなキャラクター設定も面白いし、ストーリーの鍵を握るのも彼。マネキン妻ドローレスに語りかける彼の姿は『キャスト・アウェイ』を思い出してしまった。(わたしも世界の果てで一人ぼっちだったら小石と大親友になれる自信ある。笑)
ファイブ役のエイダン・ギャラガーくん、将来が楽しみな整った顔立ちだけでなく、振る舞いとか眉間のシワとかに貫禄が感じられる、オジサン演技が上手すぎ!全員大人の共演者を相手にあの存在感は凄かったと思う。
人間味あふれる他のヒーロー達を演じるメインキャストも癖が強い。
凡人・ヴァーニャが力に目覚め変貌して行く様子は、さすが演技派エレン・ペイジ。
クラウス役のロバート・シーハンは変わり者役がぴったり。ベンとのやりとりもかわいかったなー。今シーズンは最後の最後で力を発揮したベンだけど、今後はもっと活躍が見たい!!
この中でも一番いいやつなのは、おそらくマザコン・ディエゴ。大人になってから正義に貢献してるのも結局彼だけだし、ママ・グレースへの思いやりも人一倍強い。
ルーサーとアリソンの恋愛模様はかわいいけど、一応一緒に育った兄妹なんだよなーって思うとちょっと複雑なんだなー。笑
(ファイブはなぜか他の名前無いけど、子供達は世界中から集められただけあってディエゴとかヴァーニャとか出身地が分かりやすい名前。笑)
癖の強いヒーロー兄弟も面白いけど、喋るチンパンジー執事やロボットママ・グレースなど、コミックらしい脇役も揃ってる。
殺し屋のチャチャ&ヘイゼルも最高!やられちゃわないでーって思いながら観てた。笑
メアリー・J・ブライジの戦闘シーンカッコよすぎ!
真逆なタイプながら相性ぴったりで、なんとも憎めない悪役。組織の福利厚生に文句タラタラで、あくまで”サラリーマン”な殺し屋っていうのも面白かった。長年のパートナーでありながら、実はチャチャはヘイゼルが好きなのでは?と(勝手に)思ったり。ヘイゼルがドーナツ夫人と駆け落ちしたことで今後の立ち位置が変わりそうな予感。
ヴァーニャの彼氏レナードは最初から危険フラグ立ってたけど、ポゴとママ(グレース)が怪し過ぎて、ヴァーニャに隠れた能力があったっていうオチには全然気付かず(カンが悪すぎる)。
ヴァーニャに近付いた理由も、本当はアカデミーへの恨みだけじゃなさそう(屋根裏に死体があったり)だからこの事件の裏も今後明らかになるのでは…
ヴァーニャのパワーは『ストレンジャー・シングス』のイレブンに近い。音から衝撃を生むっていう分かりにくい力ではあるけど、最後には月をも破壊してしまうわけだから、能力動向よりもヴァーニャ自体のパワーがとにかく凄いんでしょう。笑
最終回のヴァーニャは、まさに若かりし頃の作者ジェラルド!マイケミ最盛期のゴスメイク!!
急に人格どころか見た目まで大変身したヴァーニャ。最初の控えめな性格からは一転。いろいろ溜まってたんだろなー。笑
ヴァーニャが黙示録を引き起こす爆弾だと思っていた兄弟達だけど、結局は彼ら全員が世界の終わりを引き起こしていたとはね。笑
ファイブの力で時空を移動する6人(+ベン?)だけど、それがちゃんと成功したのか、ヴァーニャはどうなるのかってとこで、先が気になる終わり方。ワクワク。
トロントで撮影された映画やドラマは多数(『ハンドメイズ・テイル』、『スーツ』など)あるけど、今作も所々見覚えのある通りもあったり、バスのシーンなんてそのまんま!
それっぽいシーン見つけては一人で興奮してました。笑
まだまだいろんな謎と伏線が残されてるから今後のストーリーにも期待できそう。
シーズン2の公開は2020年7月の予定だけど、待ちきれない!!
今後の予想
シーズン2では3人の新キャラが登場することが明らかになっているけど、今後のストーリー展開はまだ謎。
原作コミックのストーリーは全く把握していないので、あくまでドラマのシーズン1までの内容から今後の展開について予想してみます。
他の能力者
アンブレラ・アカデミーと同様同じ日に生まれた子供は43人いるわけだから、今後他の特殊能力者が出てくるはず!そして彼らと戦うことになる展開もあるはず!(個人的にはそれが一番楽しみ)
ヴァーニャに近付いたハワードに取り憑いていた何か(透明の飛行物体)の正体も気になるし、それが他の能力者だったってこともあり得そう。
ファイブの元雇い主
ファイブの元雇い主で、チャチャ&ヘイゼルが所属する暗殺組織は今後もストーリーに深く関わって行くはず。
最後にヘイゼルはドーナツ夫人とタイムトラベルしたっぽいけどチャチャは隕石に焼かれちゃうから、今後の二人がどうなるのかも気になるところ。このコンビ大好きだったから残って欲しいなー。
組織の司令役である謎の美女はヘイゼルに殺されちゃったけど、今後は同じ立ち位置の新しいキャラ(自分は組織の駒で変わりはいくらでもいるって言ってたし)もしくはもっと上の管理職キャラが現れるかも。
時空を超えた6人(+ベン?)の行き先
ファイブの力で黙示録から逃げたアンブレラ・アカデミーの行き先はどこか。
ファイブが事務職として一瞬働いてた暗殺組織の本拠地も、父親ハーグリーヴス卿がアンブレラアカデミーの創設地と思われる場所を見つけた回想シーンもかなり昔みたいだから、彼らの行き先は過去かも!?
ベン役ジャスティン・H・ミンの英語版ウィキペディアページでは、シーズン2に”メインキャスト”として記載されてたから、次シーズンは7人揃っての活躍が見られそう。
アジア系スーパーヒーローはなかなかいないし、謎の多いキャラクターだから今後の活躍が楽しみ!
ハーグリーヴス卿の正体
ハーグリーヴス卿の正体とアンブレラ・アカデミーを作った彼の目的も気になるところ。
謎の世界で恋人?と話しているシーンがあったり、改革時代のアメリカでアンブレラ・アカデミーの本拠地を見つけるシーンがあったり、黙示録が近付いてることも知ってたみたいだし、時間移動できる手段を持ってた?ファイブが所属していた組織と関係があるのかも?
とにかくただの奇人大富豪では無さそう。
*1:エリオット・ペイジ